コンソメの歴史に、
濁りはありません。 いまから5年前に私たちが初めて手にした、初代料理長・吉川兼吉の記したレシピ集。
そこには、1890年の開業当時から、本場のフランス料理を日本に紹介したいという
彼の熱い思いがつまっていました。中でも驚かされたのは「ダブルビーフコンソメ」のレシピ。
牛肉でとったブイヨンに、もう一度牛肉を足して沸かし、
雑味を徹底的に取り除くことで、澄んだ琥珀色と濃い旨みを引き出す。
それは、帝国ホテルのシェフからシェフへ、現場で受け継がれてきた
手間ひまをかけるコンソメの作り方そのままであり、120年以上、数えきれないほどの料理人が、
少しも濁らせることなく守り続けてきた証でした。
季節を問わず長く親しまれているこの味は、これまでもこれからも、変えない、変わってはいけないもの。
歴代料理人が誠実な思いを込めた一皿を、ぜひ「ラ ブラスリー」でお楽しみください。

NO.88147

広告主 帝国ホテル
業種 その他(どこに属するか不明なもの)
媒体 雑誌
コピーライター 関陽子
掲載年度 2015年
掲載ページ 345

関陽子せき ようこ

1997年入会