TCC会報出張所

《書籍紹介》妄想国語辞典/野澤幸司 著

『妄想国語辞典』

 野澤 幸司 著

 出版社:扶桑社

 発行日:2019年6月2日

 定価:1,080円(税込)

装丁はアートディレクターの小杉幸一さんと、赤沼夏希さん。

イメージキャラクターは、映画「カメラを止めるな!」主演の濱津隆之さん。

 

 

コピーライター野澤幸司さんが
日本語を勝手に開発し、勝手に発表した、
<妄想>の集大成である「妄想国語辞典」。
ただ、僕にはこれは彼の単なる妄想には思えない。
というかこれこそ本質を言葉にするというコピーラインティグそのものである。
この開発された日本語たちは、同時代を生きている人々だからこそ共感できる、
円滑なコミュニケーションそのものであり、「合言葉」なのである。
新しい<言葉>とその<意味>、
そしてそれを使った<例文>の3つ要素で構成されている。
実際いくつか僕が経験、または強く共感したものを紹介させていただく。
「マジで酔ってないから(意味:かなり深酔いしている状況)」
「ハギワラかオギワラか(意味:決して間違えてはいけない選択)」
「バッテリー残量2% (意味:迅速かつ的確な決断が求められる状況)」
「自撮り中の女子高生(意味:周囲の物音が聞こえなくなるほど集中している様)」
「中学時代の先輩(意味:いくつになっても怖いもの)」
ぜひみなさんにも、同時代を生きながらこの言葉たちと出会った喜びを感じて欲しい。
その出会った喜びの先には、本の帯で言語学者の金田一秀穂さんがおっしゃっている
「豊かすぎる日本語」にあるように、日本人でよかった、
日本語を知っていて良かったという喜びがあるからに違いない。
そんな発明本の装丁をさせていただき日本人として最高に光栄である。
心のそこから日本人全員に読んでいただきたい。と本の素晴らしさを書いていると
「使い切る直前の歯磨き粉(終わりそうでなかなか終わらないこと)」なので
ここで終わりにしたい。

(小杉幸一)

 

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