TCC会報出張所

《書籍紹介》それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習/阿部 広太郎 著

『それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』

 阿部広太郎 著

 出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン

 発行日:2021年5月28日

 定価:1,650円(税込み)

 

 

 

読み終えて、思った。
この読後感は、一冊の旅行記を読んだ、
もしくは、小さな旅から帰ってきた感覚にすこし近いだろうか。

表紙には紙飛行機のデザインが施されていて、
解釈は自由への翼、とある。
コロナ禍になって旅ができなくなった代わりに、
一冊分の、思考をめぐるフライトに誘ってもらった。

飛行機の窓から空を覗くようにページをめくっていくと、
立ちこめていた雨雲を抜けて、視界一面が、晴れわたってくる。
雲の間からは、凪いだ海も見えてくる。

そう、これは視点にまつわる本だ。
地上という視点に立っている時は、雨かと思ったが、
視点が動けば、太陽がこんなにも差していることを実感できる。
紙飛行機は、そんな素敵なフライトを暗喩している。

なんだ、世界なんか、考え方ひとつじゃないか。

紙飛行機は、誰にでも折れる。
頭の中で、目線やモノの見方さえ新しくすれば
今すぐにでも、心地いい場所へ、飛び立てるのだ。

(TCC会員 鈴木智也)

 

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