「言うと言わないとでは、100倍ぐらい差があるよ」
こんにちは。最近、自分につけたキャッチフレーズは「言いにくいことは、私が言います」の、日比野鮎子です。
今日も「私が聞いたふつうの人の名言」を紹介したいと思います。二日めの今日は、母の名言です。
「言うと言わないとでは、100倍ぐらい差があるよ」
これは、文脈は忘れてしまったのですが、とても印象に残っています。つまり、「思うことと、それを口にすることの大きな違い」について語っているのです。
政治家が失言をすると、「この人、酷い人だな」という目で見てしまうことって、ありますよね。思っていなければ、口から出ないわけだから、酷いことを言う人は「そういう考えの持ち主」なのだろうと。でも私たちは人間なので、「うっかり(あまり良くないことを)考えてしまう」は、誰にでもあることだと思います。
SNSを見ていると、脳内そのまま言葉にしすぎではないか?という内容も当たり前のように流れてきますが、「思う」と「言う(公然に書く)」の間には、本来ものすご〜く高い壁があったはず。ということを、母の言葉で時折思い出しています。
「ポリティカル・コレクトネス」という概念が浸透して久しいですが、それに対し「本音」「生の感情」をそのままぶちまける、トランプのような人が高く評価されるといった反動も起きました。差別的な内容でも、「それが人々の本音だから」そのまま世の中に出していく、というような。
けれど、建前を守ることこそ、世の中の秩序を守っている、という事実もまたあると思います。「思う」ことまで禁じるのは不可能ですが、人がそれを「言う」と決断した瞬間から、言葉には責任が伴うものでしょう。口から出た言葉は、人を、人の心を動かしてしまいますから。
ということは、「言いにくいことは、私が言います」がキャッチフレーズの私は、人一倍注意が必要ですよね…!誰かを傷つけても、あるいは不快にさせても、「空気を破って言わなければならない時」を見極めて、発言することが重要です。先日、PTAの役員に誰も立候補しなかった時につい「私、やりますよ」と言ってしまいましたが、これはただ単に「気まずい沈黙に耐えられなかった人」だな…と、少し反省しました。
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