みあたらない感情
ロケットの打ち上げを、見たことはありますか。
先日、打ち上げを見に、
JAXAの発射場がある種子島に行ってきたんです。
実はロケットの打ち上げを体感するのは、これで2回目。
これまでにも、何度もネット中継で見たし、
2011年のスペースシャトルの最後の打ち上げだって
2019年のスペースXのファルコン同時着陸だって
ネットで震えながら見たし(好きすぎ)、
なのに。
なのにですよ。
ゴオオオオオオォォォォォォォォォ・・・
木々を揺らし、力強く重力を振り払いながら宇宙をめざす轟音。
海より深い青空に、真っ白な煙のドローイングをしながら消えていく姿。
そして後ろの方から聞こえてくる、
少年の「いけぇー!いけぇぇーーっ!」という
鉄の塊であるはずのモノへの熱くエモすぎる声援。
カシャッカシャッカシャッカシャッ・・・
一眼レフの連写のシャッター音が機械的に空気を刻むなか、
ぼろぼろぼろと、涙がこぼれていました。
こんな感情、知らない。
心の声をあえて書いてみるなら、
「うぁぁぁぁぁああああああぁぁぁああッッ!」ですね。
いい大人の、
「うぁぁぁぁぁああああああぁぁぁああッッ!」ですよ。
若手の頃、フィンランドでオーロラの大爆発を見たとき、
「・・す・・・すごい・・・!」しか言葉が出てこなくて
コピーライター失格じゃないかと思いつつも、
言葉にできない咄嗟の感情を目の当たりにした衝撃を
思い出しました。
いくつになっても、
正確な言葉がみあたらない感情ってあるんだな、と。
そして、これから
どんな新しい気持ちに出会えるのか
楽しみになりました。
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