リレーコラムについて

アナログ寄りコピーライターが、テクノロジーの会社でできること

小野麻利江

実は2年前から、

PARTYという会社に出向しています。

 

ちょうど7月から古巣に戻るので、

最後に、PARTYでマル2年何していたかを書こうと思います。

 

2018年のある春の日。

会社のパソコンをつけたら、

「中村です」という題名のメールが突然来ていた。

 

というのが、ざっくりした経緯です。

 

突然すぎてしばらくフリーズしましたが、

2年目でクリエイティブに配属されて以来

動かざること山の如しだったので、

前髪しかないらしい”チャンスの神様”に感謝しながら、

バンジーをキメました。

 

確か2011年、創立時のカンヌでの

お披露目パーティーもインパクト大でしたし、

「一体どんなパーティーピーポーの集まりだよ・・・」と戦慄しながら、

代官山(←多摩出身には場所からしてシティ)のPARTYさんの

オフィスの門を叩きました。

 

が、ヒロキさんはヤバイ人だけど優しいし、

伊藤さんは凄い人だけどシャイだし、

社員のみなさんは何かのプロであると同時に

コミュニケーションのプロでもあるので、

付かず離れず、でもリスペクトし合っている距離感が心地よく、

驚くくらいスッと、場に馴染むことができました。

(でもみんな基本、イケてるガジェットの話ばかりしている)

 

あっ、申し遅れましたが自分、

オリエン内容やらアイデアやらは

紙に手書きしないと頭に定着できなかったり、

本気でコピーを書く時は、プリントアウトして、そこに赤を入れて

またプリントアウトして・・・を繰り返す、

極めてアナログ寄りのコピーライターです。

あと、「7文字以上のカタカナ」を覚えられないという、

(世界史の暗記は、ギリシア・ローマが鬼門だった)

未来で生き残れなそうな特技も持っています。

 

そんな私が、

「未来の体験を社会実装するクリエイティブ集団」を標榜する

テクノロジーの会社でできることがあるのか? という感じですが、

ありがたいことに、ありました。あったと信じたい。

以下が概要です。

 

・やることは、ほぼ変わらない

企画や打ち合わせの仕方は、元々のスタイルとほぼ変わりませんでした。

 

・考える視野が広い&深い

PARTY自体が事業会社を持っていたり、

クライアントワークの場合も、

「何かテクノロジーを使った、イケてる施策がしたい」という

広めのオーダーが多いので、

ほぼゼロからリサーチ・企画・提案をしていくことが多かったです。

自発的にはしない分野のインプットも、私の割にはしました。

 

「7文字以上のカタカナを覚えられない病」のせいで

Tech的なトレンドに付いていけなかったんですが、

そこはメンバーにアシストしていただきました。

 

・でもその割に、つくりあげるスピード感が速い

テクニカルディレクターやエンジニアも交えて打ち合わせするので、

実現可能性を、すぐ探れるのが素晴らしかったです。

私が勉強する時間を割かなかったせいで、

エンジニアの皆さんが何を話しているかは

分かるようになりませんでしたが、

実装にかかる工数感は掴めるようになった気がします。

 

また、社のメンバーに弁護士もいるので、

法的・コンプライアンス的なリスク確認も

ほぼ待ち時間なく検証できたのが、ありがたかったです。

 

・言葉の全部に責任を持つ係

コンセプトからステートメント、ウェブサイトやアプリの文言に至るまで。

言葉が必要な場があれば、ほぼお声がかかりました。

キャプションを調整するだけの日が続くと、

「あれっ、最近、脳と脊髄をフルに使って言葉出せてない!?」

と不安になる瞬間もありましたが、

その翌日とかには、

「小野ちゃーん、この案件なんだけど・・・」と、

ゴロッとでっかい概念の仕事をいただいたりするので、

どん底まで落ち込む暇が、ほぼありませんでした。

 

・企画のトリガーを出す係

で、「ゼロから考える・つくる系」のお仕事で

力を込めて(時には、込めないで)机上に出した言葉が、

企画のコア・企画のトリガーになって自走していく。

そんな瞬間に何度か立ち会えたことで、

自分の存在価値を再確認できました。

 

(いちおうローンチ済みの事例を貼っておきます。お時間あれば・・・)

 

リセット・ゲーム「映画化 まったく未定」

https://www.youtube.com/watch?v=LPCAupVhZfA

 

ジャンマガ学園

https://prty.jp/work/shonen-jum-maga-campus

 

スターバックスの窓

スマホ:https://starbucks-no-mado.com/

PC:https://www.youtube.com/watch?v=kRPlIq67TKE

 

From Yarn to the Summit.

https://prty.jp/work/ist

 

実は、カスタム自在!ヤフーの動画広告

動画広告の動画広告:https://prty.jp/work/yahoo-video-ads

動画広告のOOH:https://prty.jp/work/yahoo-ooh

 

 

2年目以降、気づけば自分が矢面に立つ案件も増えていて、

ドロドロ・バタバタな局面もあるにはあったのですが、

 

大人になっていくほど、事情に事情が積み上がる

パズルをこなして1日が終わることが増えていたので、

30代でまたのびのびと企画できるなんて、夢のようでした。

(とはいえ、私の勘が悪くて、

今回はのびのびやりすぎたな・・・という反省と、

今回はバットを短く持ちすぎたな・・・という反省、両方あります)

 

コピーライターとして成長できているかは全く自信ないですが、

コピーライターで居続けたことで、いただけたチャンスだと思います。

ありがとうございました。

 

・・・なんかこのように総括してしまうと、

すっぱりと卒業するみたいですが、

土下座してでも引き続き、お仕事いただければと思っています。

 

この調子だと、リモートでしか顔を合わせないまま

帰還することになりそうなので、

めちゃくちゃ寂しい今日この頃だし・・・。

わーーーん!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

さて、来週のコラムは

そんなPARTYに4月から加わった

眞鍋海里さんにお願いしました!

 

「雪道コワイ」や「いきなりBAN」でお名前を知った時は、

「はー・・・今はこういうバズムービーの時代だよな・・・

ネットでバズらずんば、人にあらずだよな・・・」

と、時代の流れを感じて激しく落ち込み、

 

きっと頭キレッキレの冷たい人に違いない!と

勝手なイメージを持っていましたが、

 

お仕事をご一緒したら、めちゃくちゃいい方でした。

 

でも、出す企画出す企画エッジが立っていて、

今は単純に力量の差を感じて、激しく落ち込んでいます。

 

 

前回はじめてリレーコラムを書いたのが、ちょうど10年前。

また10年後にコラムが回ってきたら、

今回よりも面白い話が書けるよう、引き続き精進します。

 

1週間、どうもありがとうございました。

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