リレーコラムについて

デジタルで起きているリアル④

米村大介

アナログなコピーライターである僕が、

デジタルな部署に来てもうすぐ一年になる。

最初のほうはだいたい保護者的な人がいて、

クライアントのデジマ(デジタルマーケティング部の略らしい)の方から

「〇〇◯の◯◯を上げたい場合、どういう◯◯が考えられますか?」

という、英語と日本語が織り混ざったルー大柴的な質問が飛んで来ても、

ぴしゃりと答えられる人がいて、僕は隣りで大きくうなづく、という感じだった。

 

と思ってたら、3月からCDになり、

さすがに、矢面に立つことが増えてきた。

提案はふつうにできる。質疑応答がやばいのだ。

というわけで、積ん読してあった

今さら聞けないデジタルマーケティングの本的なやつを読む。

なんとか、乗り切ってきて、亀の歩みですが、

少しずつ成長しています、もうすぐデジタル2年生。

 

そうこうしていてたら、今月から、新人のトレーナーをやることになった。

電通デジタル採用の一年生だ。「ん?僕でいいの?」と2秒くらい思ったが、

一緒に勉強しよう、的なことで受けることにした。自分のためにもなるはずだ。

「すぐバレると思うから言うけど、結構アナログな人間なので、

クリエーティブなことは教えられるけど、デジタルなことは一緒に学ぶ感じでよろしく」

新人のJ君は(タレントのJoyに似ているからだ)ポスプロにインターンで行ってたこともあるらしく、

演出、撮影、編集の経験を持つ。中でもグレーディングに興味を持ったらしく、

リールの中に外資系のセンスのいい映像が入ってるなーと見ていたら、

「これのカラリストをやりました」と言う。

ひょえー。「カラコレは監督にまかせます。。。」

が最近恒例になってたけど、今度から立会いに行ってもらおうかな。

そんなJ君に自由に考えてみたら?と打ち合わせに呼んでみたら、

「まずVコンのイメージをつないでみました」と来た。

いいねぇーー。

ヒトにできないことをまずやるってのは実にいい。

ここに、企画、アイデア、コピースキル、プレゼンスキルがついたら

素晴らしいクリエイターになるでしょなー。

 

でも、トレーナーになったものの、

結構自分自身が追い込まれてしまうと、

なかなかついてあげられないときもある(すでにそうなってる)。

一年目のとき何してたっけなぁと思い出して、

本を何冊か貸してあげた。

年鑑とか見てもらって、公募にチャレンジしてみたら、と言ったり…

ひと通り、アナログコピーライターとして言えることを伝えた。

 

そうだ。デジタルのほうは、どうすればいい?

「小霜さんの本を読んだら?」という後に頭がフリーズした。

 

デジタルコピーライティングの教材って、ないよね。

ま、そもそも、あまりデジタルの年鑑的なものってないしね。

紙になること自体がないのか?

WEB動画自体は、アーカイブとか事例でたどりついても、

「コピー」については、ない。

トランプみたいに、「ま、やりながら教えるよー」というしかないのか?

 

僕を含めて、デジタルのコピーも書けるようになったコピーライターは、

マスのコピーライティングスキルを身につけた上でデジタルに拡張している。

それをゼロからやる場合、どうするんだろう。

「いいからまずは年鑑のコピーを写経しておけ」だけじゃ済まない気がする。

 

マスのコピーライティングでいうと、

TVCMのタグライン、ポスターのキャッチフレーズ、

新聞突き出し、店頭POP、商品POP、チラシなどなど…

モノによってコピーの書き方の種類がまったく違うように、

 

デジタルのコピーライティングのほうも、

Trueviewのトップ5秒で何を言うか、

クリックさせるためのバナーのコピー、

#でシェアされやすいコピー、

ツイッター用語で書くPRツイートの書き方、

インスタストーリーで飛ばされない

広告っぽく見えないコピーの書き方など、

モノによってコピーの書き方の種類が違うはずだ。

 

特に、マスでいうところの商品POP

「売れてます!」「20%増量!」「リピート率No.1!」

にあたる、買う人の背中を後押しするためのコピー。

 

デジタルで言えば、

商品をポチるかポチらないかで迷っている人が

「ポチりたくなるコピー」。

これを書けるにはスキルがいるだろう。

WEBセールスライティングってやつですね。

(需要あるから、これに特化したものなら教材はありそう)

 

と、いうわけで、

デジタルのコピーライティングって教材がないなぁと思ったりしたのです。

どなたか、デジタル話法の教科書、つくってください。

(あんまり言うと、おまえが書けと言われそうなのでこの辺で)

 

僕の場合も、結局は、「今を学ぶ」しかないなって思ったりして。。。

デジタルのことって、本になったりするころにはもう古くなったりしてることが多かったりして。。。

と、いうわけで、今月末から、宣伝会議の「WEBプランニング講座」を受講しまーす。

学ぶ、そして、書く。

それしかないですもーん。

 

長くなりまして、すいません。

もう一回、書きます。

次のバトン相手探しております。

 

あなたです。

どうか、断らないでください。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NO
年月日
名前
5805 2024.11.22 中川英明 エキセントリック師匠
5804 2024.11.21 中川英明 いいんですか、やなせ先生
5803 2024.11.20 中川英明 わたしのオムツを替えないで
5802 2024.11.19 中川英明 ドンセンパンチの破壊力
5801 2024.11.18 中川英明 育児フォリ・ア・ドゥ
  • 年  月から   年  月まで