リレーコラムについて

勝手にキャッチコピー『ゴッドファーザー』

滝村泰史

こんにちは。今週担当の滝村です。
古今東西の名作映画に
キャッチコピーをつけよう、というお遊びを
かつて仲間内でやっていました。
今回はそのいくつかをご紹介します。
(映画のネタバレはないので未見の方もご安心を)

1回目は、マフィア映画の金字塔
「ゴッドファーザー」。
PART IIIまでありますが、なんといっても、
マーロン・ブランドとアル・パチーノが共演した
PART Iが忘れられません。
公開当時、マーロン・ブランドは48歳。
あの老け役の演技は、映画史に残りますよね。

というわけで、1つ目のキャッチコピー。

世界最悪のマフィアは、
世界最高の家族思いだった。

まさに、マーロン・ブランドが演じた
ヴィトーそのものですね。
彼が悪に手を染めたのは家族を守るため。その愛が
家族を超えて「ファミリー」にまで拡大した時、
さらなる深みにはまっていきます。
彼はまさしく、
悪の人であり、愛の人でもありました。

さて、2つ目はこんなコピー。

死に方、いろいろ。

急に軽いテイストになりましたね。
人生、いろいろ。死に方、いろいろ。
本当に多くの死のバリエーションが観られます。
こう言っては何ですが、その死がいちいち美しい。
特に、あのラストの畳み…
おっと、これはネタバレ寸前ですね。

「死」といえば、こんなコピーも。

この殺し合いに、けっして惚れてはいけない。

先ほどの「美しい死」にも通じますが、
人が殺される場面なのに、なぜか心惹かれる。
僕も、あの狭いレストランでの襲撃シーンに、
まんまと惚れました。

50年前、全米がイキった。

「イキった」という今どきの言葉が、
「50年前」とぶつかると、新鮮ですよね。
そういえば「仁義なき戦い」を観終わった男達も、
全員イキって映画館を出てきたとか。
こちらも50年ほど前の映画です。
(まったく男ってやつは…)

そして、忘れてはならないのが、この切り口。

♪チャララチャラララチャララララ〜の映画です。

誰もが一度は聞いたことのある、
「ゴッドファーザー 愛のテーマ」。
ヤンキーのみなさんだって、お好きですよね。
とはいえ、このコピーでメロディが伝わるのか?
チャルメラの曲と間違えられないのか?
疑惑の残るコピーです。

で、最後は、こんな異色の切り口も。

ビジネス書を読むヒマあったら、これ観ろ

マフィアとは、彼らが生き抜くための家業であり、
ビジネスそのもの。そこに、ぎりぎりの
「リーダー論」や「組織論」が生まれます。
たとえば、アル・パチーノ扮するマイケルの一言は
「敵を憎むな。判断が鈍る」
偉大な経営者に通じる示唆があります。

というわけで、さまざまな切り口が出てくるのも、
名作映画の証かもしれません。
週末にゆっくり再見されてはいかがでしょう。

明日は、日本を代表する監督の
あのアニメ映画です。

(※コピーの考案にあたっては、
電通デジタルのアドバンスト
コピーラボのみなさんに
ご協力いただきました!)

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