「ブレーンなんて読むな」
私は、独立するつもりも、将来どうするというあてもなく、ただただ会社をやめました。
地方に行くことだけは決定しており、今みたいにリモートが当たり前の環境ではなかったので、私の能力とバリューでは広告の仕事をつづけることはできないだろうなと思っていました。
そんな私を「自由でいいね」と言ってくれた人もいたし、「ここまできたのに、もったいない」と言ってくれる人もいました。
A先輩の贈る言葉は、斜め上でした。
「司法書士の資格をとれ」
え、なにゆえ?
「ちゃんと地方でもできる、食いっぱぐれない仕事を見つけろ」
アドバイスが、親目線です。
「いいか、ブレーンなんか読むんじゃねえ」
自分で会社をやめる選択をしたのに、未練がましくブレーンなんて読むんじゃない。
カタギの世界で潔く生きろ。
という意味でした。
(注:ブレーンはいい雑誌です)
そう言われて私は
「司法書士、いいっすねー」
「はい、ブレーン読みません」
と相変わらず中身ゼロの返答をしたことは覚えています。
とにもかくにも、食い扶持の心配をしてくれたのはA先輩、ただ一人でした。
「ブレーンなんて読むな」
この言葉が、会社人生でA先輩にもらった最後のアドバイスになりました。
そして、私はこのアドバイスを聞きませんでした。
相変わらず未練たらしくブレーンを読んでいます。
すみません。
しかもリレーコラムまで書いてます。
すみません。
でも、
「食いっぱぐれない仕事を見つける」
これは、時間をかけて見つけていきたいと思っています。
それがなんなのかは、まだわかりません。
これからの佐藤舞葉にご期待ください。
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次回、鈴木拓磨先生による新連載スタートです!
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