リレーコラムについて

「PRコピー」の話❷ TCCにも「PRコピー部門」とかいかがですか?

嶋野裕介

全然関係ない話ですが、

先週の岡野さんのところには、元カノから連絡があったそうです。(すごい!)

 

わたしもこのリレーコラムを書き続ける勇気が少しわいてきました。

 

PRコピーとは?

 

❷言葉自体が、SNSやメディアで拡げる計算をもって作られている

 

マス広告の時代は、媒体を買うことで

「それなりにちゃんと見てもらえる」権利がありました。

一方、SNSの時代、つまらない広告はどんどんスキップされます。

長尺Web動画の最後にいいコピーが入っても、見てもらえないどころが5秒でサヨナラされる。

 

だからこそ、言葉自体が単独でも自走する機能があるかどうかが大切です。

これは必ずしも「#」が必要とかの話ではありません。

 

SNSやメディアの正しい文脈で、正しい言葉を選んでおけば、

広告コピーもちゃんとPRコピーとして機能します。

 

個人的に上手いなと思ったのは、

最近の森永乳業のピノの「また売れなかったらどうしよう」。

北海道新聞のみでの展開にも関わらず、Twitterやメディアで大きな話題になりました。

 

このコピーは商品について書かれた広告コピーとは明らかに違います。

 

・自虐(下から入る)トーン

・歴史や過去への振り返り

・新聞広告というメディアの選定

 

SNSやメディアで広がりやすいポイントを見事に押さえと、

商品のポジショニングを明確にした見事なPRコピーだと思いました。

 

他にも、有名なところだと

ゴディバさんが日経新聞に掲載した「日本は、義理チョコをやめよう」や、

P&Gさんが保護者や先生も巻き込んで展開した「#この髪どうしてダメですか」

なども広げる意図や設計が明快で、もちろん最後にはその企業や商品のためにもなっている、

すばらしいPRコピーだなと思いました。

 

❸ タイミングが大事

広告コピーが個人に深くささり、心と体を動かしていくのが醍醐味だとしたら、

PRコピーは世の中に鋭利にささり、社会を動かしていく強さがあります。

そこで大事なのがタイミング。

世の中の気持ちがもっとも膨らんだ瞬間に針をさすような、そんなドンピシャな展開が大切です。

海外では大統領の発言に対して臨機応変にすぐ対応するPRコピーもありますし、

世の中の大きな流れを読んで、ちょうどいい時期にビッグキャンペーンを仕掛ける企業もあります。

 

 

前述もしましたが、過去の名コピーには名PRコピーでもあったものがたくさんあります。

「モーレツからビューテフルへ」や「おいしい生活」は歴史的にもPRコピーの傑作だと思いますし、

佐々木宏さんや河西さんの企画やコピーはいつだって一流の広告でもあり、PRでもあります。

 

ふと思ったんですが、

例えば、TCCの中にもPRコピー部門とか作るのどうでしょうか?

たまたまバズった言葉ではなく、プロとして拡げる狙いと設計をもって書かれて、

それが広告主のためになったコピーを評価する部門として。

 

いまやどの広告も、SNSでの反響から逃れることはできません。

TCCという日本最大の広告言葉の集約装置が積極的にPRコピーを集め・表彰したりできると、

活躍の場がSNS中心になっている若いクリエイターにとっては応募のきっかけや励みになりますし、

PRコピーだけをまとめて見ることで、昔からの会員のみなさんにとっても

新しい気づきにもなるんじゃないかと思ったり。(えらそうにすいません。)

 

 

ACCにFILM AとFILM Bがあったり、

カンヌにFILM と FILM CRAFTがあったりするように。

コピーにもそんな種別があっても面白いなぁと・・・・

なんて、好き勝手なことを書いてすいませんでした。

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