リレーコラムについて

おにごやろう

上島史朗

「ね、パパ、おにごやろう」

 

小2の長女が僕に話しかけてきました。

 

「おにごやろう」

 

字面を読んでも何のことかわかりませんが、

言葉で聞いてもわかりません。

 

「おにごやろう。お・に・ご!」

 

おにご…。
「ひょっとして、おにごっこのこと?」

「(当然、といった顔で)そうだよ。ね、おにごやろう。」

 

え、おにごっこのことを、いまは「おにご」って略すの?
みなさんはご存知でしたか?僕は初耳でした。
でも、長女のまわりはみんな「おにご」と呼んでいるそうです。
そこで止めるの、なんだか新鮮…!

 

「おにごっこ」なんて、もう進化の余地が残されてない気がしてましたが
「おにご」になると、なんとなく新しく、それでいて人懐こく感じます。
(まあ、やることは一緒なんですが。)

 

コロナ禍、僕の生活も一変しました。
毎日遅い時間に帰宅していた頃とは違い、
自宅で仕事をするのが当たり前になり、
学校から帰ってくる長女を家で迎える側にいます。
だから、長女の提案を受け入れ、しばし「おにご」に付き合いました。

(しつこいですが普通のおにごっこです。)

 

長女から知ったことがもう一つあります。

 

「春冬夏秋」

 

これは、学校で習う季節の漢字の、覚える順番だそうです。
春夏秋冬ではなく、春冬夏秋。

あれ、順番がおかしい。

 

なんでそういう順番なのかはわかりませんが、
たしかに、漢字を習うノートにはこの順番で出てくる。
彼女は、「春」という字はもう覚えました。
でも、次に覚えるのは「冬」らしく、
その次に「夏」、最後に「秋」。
ううう、なんだか気持ち悪いなあ。

 

春冬夏秋…これが現実だったらものすごく激しそうな1年です。
春から冬になる季節の流れは何だか切なく、
その後、冬休みに南半球へ旅行するかのように、唐突に夏がくる。
一方でこの暦、夏→秋→春は意外といいかも。
暑い夏からおだやかな秋への流れは暦どおりですし、
秋の夜長をゆっくり過ごしていたと思ったら、春眠暁を覚えずな日々がくる。

なんといいますか、ずっと寝心地よい感じ。

 

ただ、やっぱりスキーを愛する僕としては、

冬が唐突に終わってしまうこの暦にはやっぱり反対です。

 

そうやって、まだ冬と夏と秋の字をこれから覚える長女と、
今日もおにごしながら、2022年の春が終わろうとしています。

 

NO
年月日
名前
5836 2024.12.26 小林大 極めるチカラ
5835 2024.12.25 小林大 泣かせるチカラ
5834 2024.12.24 小林大 う⚪︎ちのチカラ
5831 2024.12.23 小林大 コピーのチカラ
5827 2024.12.22 都築徹 包丁
  • 年  月から   年  月まで