おぼろげながら ④
みなさま、WEDOしてますか?
どうも、大広WEDOの西田良平です。
40歳も過ぎますと、昔を思い出すことが多くなりまして、
ふと、専門学校時代に実家へ帰省した時のことを懐かしんでしまいました。
高校時代を過ごした部屋の、センスが良いとはとても言えない棚の引き出しを
何気なしに開けてみたところ、
一通の手紙が出てきました。
見覚えのない、白い封筒。
どうやら、父に宛てたもののようで、
なぜこの棚にあるんだろうと思いながら、
便箋を取り出し、拝読してみました。
送り主は、
上海に住む女性でした。
そこには、慣れない日本語にも関わらず、
とても美しく、繊細な文字で、
「私はあなたを愛しています。」
と書かれており。
どうやら、父が仕事で上海を訪れた時に、
出会ったようです。
そのような内容ですから、
実家を離れている息子の部屋に
隠すしかなかったのでしょう。
「私はあなたに会いたいです。」
「あなたのことを考えています。」
とてもまっすぐな愛を、その文面からは感じることができました。
父のことを想って、ペンを持ち、
一言一言、懸命に言葉にしているんだなぁ、と。
その手紙の文末には、こう綴られていました。
「ルイヴィトンのカバンを送ってください。」
封筒には、30万ぐらいするモノグラムのバッグの
写真が同封されていました。
後日、父を問い詰めたところ
「好きとかちゃうわ!送ってへんわ!」
と、中学生みたいな否定をしてきました。
おぼろげながら、そんなことを記憶しています。
青春ですね。