リレーコラムについて

おみくじを2回連続でひいてみた

いとうとしこ

いつもはおみくじをひかないのだけど、昨年(2019年)のお正月にふと行きつけの神社でおみくじをひいた。

海外に行く予定があったので、「旅立ちよし」だったらいいなという軽い気持ちだった。ただ、予定が重なっていたこともあり、どうしようかなと迷っていたので、ついおみくじをひいてしまったのだった。

 

そこはかなり大きな神社で、広い境内には社務所も複数箇所あるようなところ。各窓口には六角形のおみくじ箱も数個ずつ置いてある。

無作為に箱を選び、箱を2〜3回振った。

出てきたおみくじ棒の番号は「十七」。

社務所に入って番号を告げると、「末吉」のおみくじを手渡された。

「末吉かぁ〜!」

心の中でつぶやきながら、早速おみくじを読んでみた。

えーと、えーと、旅立ちは?

「時期ではない」とあった。そうなのね、時期ではないのね。

旅立ちについては納得したけれど、その他の項目も全て「時期ではない」ようなニュアンスだったので、

「ちょっと嫌なんですけど〜」

 

一緒にいた家族と境内を歩きながら、また別のおみくじ箱の集団を目にした私は、

「もう一回ひいて来ようかな?」と言った。

「それはダメでしょ」「やめとけば」という家族の声を背中に、私はおみくじ箱に駆け寄り、

「えいっ!」と振った。

 

出てきたおみくじ棒の番号は、またもや「十七」だった!!

 

「こんなことあるの〜?!」

天を仰ぐ私を見て、家族はゲラゲラ笑っていた。

 

その2週間後。私は、リベンジを図って遠方にある神社でおみくじを引いてみた。そこは、みちひらきの神社で、良い結果だったら海外に行こうと思った。

きっちりお詣りの作法を守り、おみくじをひいた。すると‥

 

こんどは「中吉」だったのだけど、旅立ちだけ「よくない」とあった。

「わかりました、やめときます。」と心の中でつぶやいた私。

 

その時の渡航はやめて、そんなことはすっかり忘れていた真夏の八月。

台湾でのイベントにゲストとして呼んでいただいた私は、おいしいディナーを楽しみにしながら、前日の夜にパワポをまとめたり、荷物をスーツケースに詰めたりしていた。

そこへ、電話が入った。夜10時すぎに誰?と思ったら旅行会社からだった。

「台風で飛行機が欠航になります。一日ずらしますか?」

一日ずらすと、イベントに出席できない。泣く泣く現地入りはあきらめた。他のエアラインは飛んでいたのに〜。

結局、イベントでの登壇はネット参加とさせていただき、記念の集合写真も私はiPadの中から手を振って撮影していただいた。本当に、最近は便利ですね‥‥。

ってそういう話ではなく、「旅立ちは時期ではない」というのは、夏までだったのか〜という驚きと、すごく当たっていたおみくじの話。

 

そんなわけで、今年(2020年)に「大吉」だったのが、とても嬉しい私です。

 

 

 

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