リレーコラムについて

このターンのアンカー

麻生哲朗

ゴンパくんは甘え上手だ。

前日の夜に「明日から書けます?」とありえないLINEがきた。

きっと誰かに断られたんだろう。そして僕が断り下手なのを感じ取っている。

「明後日からならなんとか」という返事をするしかなかった。

今回のコラムの件だ。

ほくそ笑んでいたに違いない。

 

久しぶりに、いくつかのコラムを拾い読みした。

コピーライターの直史くんや三島くんが、

案外に言葉というよりは広告という仕事の進め方や環境について触れていた。

コピーそのものがそのまま世に出ていく職種だからこそか

ここに書き留めたかったのはむしろその辺りだったのかもしれない。

 

吉兼くんやゴンパくんは、徹底して自分の周辺や生活のことを書いていた。

プランナーだからと括るつもりはないが

世間に対してのアプローチ、その方法論や解法を考えるタイプの人たちは、

まず自分の内側を言葉にするんだなと、これはこれで興味深かった。

 

僕自身が書いたものは…よくわからない。

 

2年前のTCCコピーライターズサミットで1枠任されてしまい

ゴンパ、栗田、吉兼、麻生という4人で対談をさせてもらった。

みな快く引き受けてくれた。ありがたい。

言葉を大切にしていて、プランナーという肩書きを使う人たちの対談

…という体裁ではあったが

僕以外、なるべく人気者を集めておけば無観客は免れるという目論見だった。

うまくいったと思う。

 

今回のリレーは、吉兼くん、ゴンパくん、僕と渡されてきた。

そんなわけなので、次のバトンは栗田くんに渡されます。

それが吉兼くんのちょっとした思惑だった、と思うことにしている。

そしてこの流れのアンカーは栗田くんで、という隠れたメッセージを

ゴンパくんから受け取った、ことにしている。

栗田くんも薄々その心構えができている、気はしている。

 

僕はプランニングの中にコピーライティングは内包されている感覚なので

肩書きでは説明もできないと思いながらそのままダラダラとやり続けてしまっているが

栗田くんは、プランナーであり、コピーライターであるというスタンスをどうやら大切にしている。

これがプランナーはコピーを書かないという誤解を生んでいる一因である気もするのだが…。

なんにしてもこのターンのアンカーに相応しい人だと思う。

 

栗田くん、よろしくお願いします。

NO
年月日
名前
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