リレーコラムについて

それはまさに、神様のお告げのように。

生駒達也

(昨日からのつづき)

「希望退職者の募集」という発表がなされたのです。
在宅で一人、Zoom視聴していた私に衝撃が走りました。

全社員への発表なのですが、これは、私に対して
直接話しかけているのではないかと思えました。
「キミが対象者だよ。辞めなさい」ではなく、
「ついに決断の時が来たよ!絶好の機会が来たよ!」と。

それはまさに、神様のお告げのようでした。

発表の中では、詳細な条件面などについて
特に言及はなかったのですが、瞬間的に私の中では
ほぼ気持ちが固まっていました。
週末に妻と話そう、と考えていました。

希望退職の募集は、約1カ月後にスタートするとのことでした。

私は週末に妻と話し、
「応募したいと思っている」と言うと
「ええんちゃう!」とあっさり受け入れてくれました。
逆に積極的に応援するよ、ぐらいの勢いだったので
すごく気持ちがラクになりましたね。

当時会社は在宅勤務が基本で、出社は3~5割以下に
抑えるよう会社から指示されていたので、
出社するのは週に2,3日。会社に行っても
出社している人数が限られているので、
社内でのリアルなコミュニケーションも多くはありません。
よく言われていることですが、「雑談」が大幅に減りました。

そんな中、たまたま会社で、同年代の同僚と顔を合わせると
「応募する?しない?」という会話をコソコソしたり、
逆に開けっぴろげに話したり、あるいは
一切その話題に触れなかったり・・・
「あの人はどうするのだろう」とお互いに詮索するような
何となくぎこちない空気が漂う日々でした。

私は、尋ねられると、大抵「真剣に検討してる」と答えていました。
「応募しない」は嘘になるし、早々に「応募する」と断言するのは、
立場的にちょっと憚られるなと思っていたので。
兎にも角にも、普段通り、普通に仕事をしていようと
考えていましたが、やはり落ち着かない1カ月弱を送っていました。

そして、いよいよ、応募受付スタートの日・・・

 

明日以降に、つづく。

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