はじめて考えたCM
こんにちは、はじめまして。
博報堂の第一クリエイティブ局藤塚チームというところで、
CMプラナー/コピーライターをしております。
河内大輝と申します。
このリレーコラム、学生時代から読んでたくらい好きなのですが、ぼく長文を書くのが苦手で…
書こうか悩んでいたのですが、先週担当した先輩の髙木さんがバトンを誰にも渡せず、
1999年以降続いてきたリレーが1週間止まるというエグい事態に陥っていたので
持ち前の後輩力を発揮してバトンをしっかり受け取らせていただきました。
こんな事にならないと書かなかったと思います。
髙木さん、指名してくださりありがとうございます。
せっかく広告業界の方がよく見ていると思うので、
人生で初めて書いたCMについてお話しします。
大学3年生の時に博報堂のインターンに行きました。
そのインターンにはとてもキャラの濃いひとたちが集まっていて、
東大からアジアで一番賢いシンガポール国立大学に留学した奴とか…
学生時代から起業してて恵比寿のタワマン住んでる奴とか…
よく分からないけどいつも大声で叫んでてるだけなのになぜか面白い奴とか…
みんながみんなすごくて尊敬できて、
なんか、それに比べて自分は何も武器を持ってないなと…
グループワークをしても特に目立った成果もなく、
あーやべー、どうしよーって自信なくなっていた時に、
クリエイティブプログラムっていう1日だけ個人で勝負する日があって。
そんな状況で書いたCMが、人生で初めて考えたCMです。
お題は「日本酒を若者に飲んでもらうためのクリエイティブ」でした。
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煙がモクモクしている小汚い焼き鳥屋店内。
大勢のおじさんたちで賑わっている。
スーツを着た父親と、大学生の息子が向かい合って座っている。
酒を飲みながら話すふたり。
SE:店内ガヤ
父:お前と酒飲める日が来るとはなぁ…こ〜んな小さかったのに…
息子:ええって(笑)
グラスを持ち、真面目なトーンになる父親。
父:お母さんが家出てってから、お前には迷惑かけたなぁ…
息子:いや…別にそんなことないよ。
父:…ありがとうな
お互い下を向き、ちょっとした沈黙。
息子、間を埋めるために楽しげに振る舞い、店員さんを呼ぶ。
息子:よしっ、今日は飲むぞ!
あ、すみません、つくね2本と… あとだし巻きください。お父さんなに飲む?
お父さん、顔を上げて店員さんに即答。
父:あ、カルーアミルクひとつ。
困惑する、息子の表情のアップ
息子(声):そこは日本酒やろ…!
NA+S:日本酒を飲もう、日本酒協会。
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いま見るとめちゃくちゃ強引やし放送できなそうですが…笑
このCMが運良く1位に選ばれて講師から発表された時に、
「あれ、俺もしかして目指していい…!?」とはじめてクリエイティブを意識し始めました。
この体験がなかったら、自分がコピーライターになるなんて考えもしなかった気がします…
選んでくれた鷹觜さん、ありがとうございました。
ちなみにその研修終わりの飲み会では、何を頼もうとしても
「そこは日本酒やろ」と言われてずっと日本酒を飲まされていた記憶が微かにあります。
二次会に行く前にコンビニに行くフリをして、CM考えたら1位になったでーってお母さんに電話した記憶も微かにあります。
えっと、唐突ですが終わりです。
どうもありがとうございました。
あと4日もあるやんけ…
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