リレーコラムについて

コピーライターになる2年前

安達岳

ぼくは、どんな手を使ってでも電通に行きたかった。

 

2017年に、いまの会社に入社して、

思い出したくないほどつらい思いをした研修をのりこえ、

なりたかったコピーライターになんとかなることができた。

このときのこともコラムに書きたい思いはあるのだけれど、

それよりも、ぼくがこのTCCという場でいちばんさいしょに書きたいことは、

2015年のことです。

 

「おまえさ、それ本気で考えたの?」

 

その日は電通のインターン「アイデアの学校」の

さいしょの課題発表の日で、

ぼくの発表順は20人中16番目くらいだった。

ぼくの前の15人は講師陣に褒められていて、

じぶんはどんな風に褒められるのか、なんてことを考えていた。

ほかの人のアイデアを見て「これくらいで褒められるのか」なんてことすら考えていた。

 

ぼくはそのとき修士1年で、

前の年ちがう代理店のインターンに参加していたこともあって、

勝手知った気持ちになっていた。

 

座長の佐久間さんはそれを見抜いていたのかもしれない。

 

信じられないくらい、怒られた。

というか、なんだろう。

あきれられた。

 

いま思えば、

よくそんな企画出したなと思うほど、

あまりに浮ついたアイデア(というかアイデアですらなかった)で、

だけどそれなりに一生懸命考えたもので。

だから、まさかじぶんだけが怒られた理由もわからず、

そのままぼくはなにもわからなくなってしまい、

「企画ってなんだろう」と真っ暗になって、バイトしながらも激しくなやみ、

「そこから這い上がって見返す」なんてドラマチックな展開もないまま

1ヶ月近くの期間に及ぶインターンを卒業した。

金のえんぴつだって、一本ももらえてない。

 

 

どうしたって行きたかった広告業界を、

あきらめようかと思うほど、うちのめされた。

なさけなかった。

なんとかしたくても、

なにをしたらいいのかも、

なにを思えばいいのかも、

というか、なにをしたってもう自分はダメなんだ。

としか思えなかった。

 

だけど、

佐久間さんも、本多さんも、小野さんも、蓬田さんも、長島さんも、

ぼくと、ぼくが妄想する未来をいっしょに見てくれながら、

向き合ってくれた。

(ほかにも違うコースだけど面倒を見てくれた人がたくさんいて、、、名前を書きたい人がたくさんます。)

 

インターン後、

どれほど相談にのってくれたか。

どれほど厳しくしてくれたか。

どれほど認めてくれたか。

TCC新人賞を受賞して、

ことばはおかしいけれど

いちばんに連絡したい人が7人いた。

 

 

2015年のインターンから6年も経ってるのに、

ぼくのその報告によろこんでくれた。

 

 

あの日、

まぶしくてかっこよすぎた人たちは、

あいかわらずまぶしくてかっこよかった。

叶わなかったけど、

こんな人たちがいる会社にぼくも行きたい。

ぜったい行きたい。と思った気持ちはやっぱり正しかった。

この場であらためてお礼をいいたいです。

ほんとうに、ありがとうございました。

 

いまもまだ、

いけなかったことは切ないしちょっとツラいけど、

ほんのり遠い場所から、

じぶんの日々を報告できるのは、

気楽で、のんきで、いいなと思う。

同じ会社だったら、近いぶんそうもいかなさそうだから。

それに、おこがましすぎるけど、

いつかたおしたい。

なにをもってたおすなのかわからないけれど

けちょんけちょんにしたい。

それができるのは、ちがう会社にいてこそ、なのかな。と思っている。

 

 

あとは、本当は、そのとき一緒だったインターン同期

(とくに、恩人でライバルの三木小夜子とか)のことについてもめちゃくちゃ書きたかったのだけれど、

長くなりすぎてしまったので、

あした以降、書くタイミングがあれば、書きたいな。

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自己紹介が遅れてしまいましたが、

先輩の戸澤さんからバトンを受けとりました

博報堂の安達岳といいます。

すきなものは、MOTHER2と銀杏BOYZです。

戸澤さんの文章がすばらしすぎて、

思わずバトンを落としてしまいそうなメンタルです。でも、

うれしい。

このコラム書きたかった。です。

じぶん語り多めで、感情爆発になるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

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