ダンスに間に合う
先日行ったフジロックで、あるバンドに手話通訳が入っていました。
巨大モニターに映る腕の動きがまるでダンスみたいで、
それを見て踊る人たちも何人もいて、なぜか胸がきゅんとしました。
聴覚にハンデがあると音楽フェスにはきっと参加しづらい。
でもライブって実は「振動」で「波」で「圧」だから、
その場に来れば体はそれを感じるしまわりを見て踊ったりもできる。
そこに手話があればもう、みんなと変わらず楽しめる。
カラダの機能や性別や貧富や人種や。
人にはいろんな違いがあって、生活や仕事や娯楽の中には
その違いが阻むさまざまなハードルがあるけど、
そういうのがだんだん薄れていけばいいなぁと思います。
音楽は、サブスクで国もジャンルもリリース新旧も関係なく
好きなら世界中誰もがどこまでも掘れるものになりました。
バンドは異ジャンルのメンバーとも軽々とコラボするし、
ジャンルわけさえだんだん無意味になってきている。
それは映画も同じで、制作側の意識や配信などで視聴環境も変わり、
既存ジャンルにはまらない複雑で繊細な作品が続々で、すごく面白くなっている。
言語の壁はGoogle翻訳の充実でやすやすと超えていけそうだし、
仕事場は、リモート作業や分身ロボットなどがちょっとずつ普及して
事情や都合のある人も参加しやすくなっていくのでは??
日本では女性の役職も増やしていくというし(ですよね?)。
コピーライティングは経済活動の手伝いをすることがほとんどだし、
キャッチは「わたしはこういうものです」と宣言し(決めつけ)て
競合よりも強く惹きつける使命があるから、フラット化とは逆かもしれない。
けど、「そんなあなたに合うわたしはちゃんとここにいますよ」、と
小さなターゲット向けの繊細なメッセージもたくさん伝えているはず。
だから、無神経・嘘っぽい・強者しか見てない・逆に臆病すぎる
と思われないものをちゃんと考え出せる心根はいると思います。
新しい仕事がきた時、
「秩序はあとから作るからさ、迷える混沌よどーんとこいや〜」みたいな
開いた状態でいるべきというか、
森羅万象ぜんぶ好き!みたいな気分を持っておいた方がいいのかも。
とにかく愛がないとこの商売はできんな。と、そう思ったことでした。
…とまぁ、フェスから帰ると大体このような’洗いざらしのナマ乾き状態’にて
茫然とPCの前に座ることになるのであります。反省。
…
フェス最終日の夜、出口付近のフードコートで若い韓国人の男の子二人に
話しかけられて、彼らと好きなバンドの話をたくさんしました。
一人と私たち夫婦は日本語、もう一人と私は英語、彼ら同士は韓国語で。
好きなバンドが同じだから、言語はなんだって良かったんです。
***
フジで手話通訳を入れていたのはこのバンド。
ダンスに間に合う/思い出野郎Aチーム
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