リレーコラムについて

ドラマみたいな

近藤成亀

「これまでの人生で一番面白かったことは何だね?」

 

先日の日曜日、NHK大河ドラマ

『いだてん〜東京オリムピック噺』が

とうとう終わってしまいました。

歴代の大河ドラマの中でも

傑出した作品だったと個人的に思います!

と、言いながら

最終回の感動さめやらぬこのタイミングで

心の中のベストテン第1位にしてしまうのは

判断が早急すぎるかもしれないので

現時点では「ベスト5入りは確実」という

ランキングに留めておきたいと思います。

宮藤さんスミマセン。

(何様かよ!自分)

 

ファンの記憶に残るであろう神回

数々の名セリフを生み出したドラマですが

冒頭の言葉は、第37話「最後の晩餐」の一節。

役所広司演じる嘉納治五郎が

IOC総会に出席した後、カイロから帰国途中

船上で乗り合わせた紳士淑女たち、そして

星野源演じる若き外交官・平沢和重

(後に東京オリムピックの招致スピーチを担当)に

迫るように問いかけたセリフです。

 

金栗四三たちと初参加したストックホルム大会。

水泳チームのメダルラッシュに沸いたロサンゼルス大会。

数々の良き日の思い出を回想しながら

「でも一番じゃないんだよなぁ」と

役所広司(治五郎)は呟きます。何か物足りない、と。

 

そこで星野源(平沢外交官)は返すのです。

「東京オリムピックじゃないですか?」と。

 

「そう!世界が驚く、世界が面白いと思う

オリムピックを東京でやるんだよ!」

 

満足そうな表情で自室に引き上げる治五郎。

その数日後、治五郎は船上で息を引き取ります。

再び日本の土を踏むこともなく。

 

(モニターが滲み。。ました。。。)

 

で、

 

実は、この話

ほぼ史実らしいです。

 

嘉納治五郎の最期の数日間を共に過ごした

平沢和重は手記を残しています。

その中で、このエピソード

「一番面白かったことは?」のくだりを見つけ

それをドラマの脚本に活かした、と

宮藤官九郎氏ご本人が

最終回の翌日にオンエアされた

他局のラジオ番組で語っていました。

 

どうですか?

死ぬ直前まで「まだ面白いことは残っている!」

とギラギラできる人生。

 

すげーな!と感動しながら

「それ、持ってるか?」と

自問自答する51歳、つまり自分。

 

持ってない?

ちがう!そう!

持ってるじゃんねー。

(※田畑政治風に読んでください)

 

振り返って、いままで一番面白かった記憶

例えばTCC新人賞受賞の一報を受けた瞬間は

(忘れもしない春闘の団体交渉後でした)

当時の暫定1位だったりするわけですが

それから、何回塗り替えることができたか。

そして、これからあと何回塗り替えられるか。

 

さてさて。

 

このコラムを読んでいるみなさんも

きっと、感じていることでしょう。

挑み続けていることでしょう。

「一番面白い」を求め続ける人生。

たのしくて、しんどくて、やめられないレース。

やるしかない(じゃんねー)。

 

と、言いながら

51歳、今日は出張先での打合せ実働1時間でした。

コラムもギリギリの投稿になってしまいました。

すみません。

治五郎先生に背負い投げされそうです。

夢に出てきたらコワイな。

 

つづく。

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