三度目の結婚式
三度目。といっても、僕はバツ2な訳じゃない。
正しく言えば、これまでに二度、僕は結婚式を挙げる予定があった。
一度目。元々は、昨秋に結婚式を挙げるはずだった。
10月12日。察しのいい方はお気づきだと思う。
そう、あの日。地球史上最大級(後にデマと判明)の台風が直撃した日。
一週間前から、台風の進路が気が気でなく、僕たち夫婦は右往左往した。
台風だけが脇目も振らず、一直線に東京へと向かっていた。
お前…列席するつもり……なのか?
結局、大事をとって、挙式披露宴の3日前に延期を決断した。
その頃、元ブライダル勤務だった妻は、
同じ境遇の人たちとの情報交換や助言目的にTwitterで別アカをつくった。
「台風直撃花嫁」という名前でつぶやいていた。
なぜかややバズり、メディアから取材も来た。
一方的な切り取り方をされると嫌だからと、ぜんぶ断っていたが。
二度目の結婚式は、3月7日のはずだった。
これまた察しのいい方は、お気づきだろう。
そう、新型コロナの不安がだんだんと蔓延し始めていた頃だ。
これ、やばいのか?いけるのか?いや、やべぇ。
自問自答しながら、夫婦間でも話し合いながら。
10日前には延期を決めた。
人間、二度目となるともう慣れたもので、
列席者への連絡も一瞬で終えた。慣れとは、速さでもある。
そして、妻のTwitterアカウントは、
「台風の次はコロナ直撃花嫁」と名前を変えた。
ロミオとジュリエット然り、結婚するまでが大変だった、は聞いたことがある。
が、結婚式を挙げるのがこんなに大変とは聞いてない。
僕たちと同じように。きっと、この数ヶ月のあいだに
いろんな人たちが、いろんな決断を下したと思う。
誰を優先して救うのか。出かけるのか、出かけないのか。
中止するのか、延期するのか、決行するのか。
逼迫したものからすれば、結婚式の決断は小さなものだろう。
けれど、僕たちは、あの決断を一生忘れない。
三度目。次は、秋の予定だ。
二度あることは三度あるのか、はたまた三度目の正直なのか。
どちらにせよ、その時はその時。
ひとつだけ確かなのは、
僕のダイエットはまったくもって進んでいない。
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眞鍋くんからバトンを受け取った、ライトパブリシティの山根です。
日曜日になっても、眞鍋くんがバトンを固く握りしめたままだったので、
来週も書くつもりなのかな?それはそれで助かるー!
なんて思っていたら、日曜日の真夜中に回ってきました。
一週間、よろしくお願いします!