三校連合
夏ですね。
怒られるのが嫌いで
お金が好きな僕ですが
高校野球が大好きです。
最近の楽しみ方は、
まったく知らない地方大会の
1回戦を観ることです。
(昨今はスマホでほぼ全国すべての試合を観られます。)
強豪校同士がまさか
一回戦で悲劇のぶつかり合い。
なんてのは、観ません。
連合チームの試合が
僕の注目カードです。
高校野球を知らない人に説明すると
連合チームというのは
読んで字の如く、
複数高校の連合チームなのです。
アルプスで屈強な選手たちが、
太鼓を叩き続けている。
そんな甲子園大会ばかり見ていると
想像もつきませんが
部員が9人に満たない高校
というのはたくさんあり、
そういった高校同士で集まって
連合チームで出場しているのです。
(ユニフォームも、バラバラです。)
なので、
若干よそよそしいんですね。
お互い普段は別の高校に通い、
今日この日のために編成されたチームなので
緊張も相まって、
ちょっとよそよそしい、
というかどう接していいかわからない。
字面だけ読むと
付き合いたてのカップルのようですが、
そんなものより
もっとピュアな距離感が
三校連合の試合にはあるんです。
エラーをしても、ちょっと慰めづらい。
ヒットを打っても、心のそこから喜べない。
もちろん、
ドンマイ!とかナイバッチ!とか
そういう定型の掛け声はあるものの、
背中を叩いたりとか、
「いっつも打たねえくせにな!」
みたいな軽口は出てこないんですよね。
(すべて筆者の妄想です。)
でも、ですよ。
初回はそんな感じだったのが
もう試合が終わる、
コールド負けしてしまう。
そんな5回の裏になるとですよ。
肩組んでるんですよね、
違うユニフォームを着た二人が、
ベンチで身を寄せ合ってバッターボックスに
声援を送っている。
試合開始時は
「山田くん、ナイセン!」だった掛け声が
「山ちゃん!!いったれ!!!」って叫んでるんですよ。
(もちろん、筆者の妄想です。)
画面越しにも伝わる一体感。
ああ、この子たちに、
明日からも試合をさせてあげたい。
しかし、
大抵そう思った頃には試合終了。
サイレンと共に、彼らの夏が幕を閉じるのです。
ああ、
いいもの見せてもらったな。
2時間で、人はあんなに変わるんだ。
「負けてらんねえな。」
なんて思いながら
火照った体を冷ますように、
冷蔵庫の麦茶をぐびっと飲み、パソコンに目をやる。
そこにあるのは、
2時間前と何ら変わらない企画書。
それが、僕の夏です。
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来週からは、
我らが2021年入会組の隊長
小堀友樹さんにバトンをお渡しさせていただきます。
最高新人賞の”服の概念がない下谷さん”はじめ
ぶっ飛んだ作品はどうやって生み出されているのかと、
いつも気になっているのですが、
一方でいつもメールのご返信が丁寧で
そのギャップにやられております。
小堀さん、よろしくお願いいたします!
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