包丁
TRUEの都築です。
金城学院大学の都築です。
最後に、TRUEの話をします。
2022年夏、会社を辞めることを知っていたかのように、
プロダクトデザイナーの本田敬さんから相談がありました。
「ぜひ、手伝ってほしい仕事があるんです」
信頼している人からの依頼です。
その日から、料理をしない自分が、包丁づくりを手伝うことになりました。
岐阜県関市に本社を置く福田刃物工業さんが、
超硬合金を使った包丁にチャレンジする。
工業用刃物で実績をつんできた彼らにとって、初めての市販製品です。
早速、包丁の売り場を何ヶ所も歩いて回り、未知の世界を案内してくれる本を数冊購入しました。
誰に向けた、どのようなブランドにしていくのか。
何を大切にして、どのように愛されて、未来はどうなっていくのか。
すべて言葉だけで綴った企画書で、プロジェクトメンバーに提案しました。
自分の言葉を信じてくれた彼らは、そこに書かれた物語を着実に形にしようとしてくれています。
名付け親にもなりました。
KISEKI:
「奇跡の切れ味」「輝け、関」
ふたつのキセキを込めた名前です。
包丁を研ぐという豊かな時間を広めたくて、砥石も開発しました。
キャンプにペティナイフを連れていきたくなるように、
カッティングボードもラインナップに揃えました。
刃物のブランドではなく、食を豊かにするブランドを目指しているからです。
ホームページ、SNS広告、ECサイトのメールの文章、製品の取扱説明書に至るまで、
すべての文字情報を都築が書いています。
https://kiseki-products.jp/
ひとりが書けば、どこを切ってもひとつの人格でブレることはない。
ユーザーは納得したり、ファンになったりしやすいだろう。
ブランドの輪郭も、早く形になるんじゃないか。
という仮説で、そうしているのです。
大企業では、できません。だから、やるのです。
今年の6月8日、奇跡が起こりました。
テレビ番組「所さん お届けモノです!」にKISEKI:が取り上げられて、
所ジョージさんに大絶賛されたのです。https://www.mbs.jp/otodokemono/information/article/2024/0608.shtml#100660
サーバーがダウンして、すべての包丁が14ヶ月待ちになりました。
福田刃物工業には、高校を卒業して入ってくる社員がいます。
志望する生徒さんたちが、口を揃えて
「KISEKI:をやっている福田さんに入りたい」と言ってくれていると聞いて、
とてもうれしくなりました。
ささやかではあるけれど、新しい仕事が生まれるお手伝いができたからです。
これからも、大学と小さな会社の二足のわらじを履いて、歩いていこうと思います。
ここまで読んでいただいた皆さんに、感謝します。
明日からは、都築部をささえてくれた小林大さんが担当します。
よろしくね。
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