印刷物をじっと見ている小学生だった
昭和40年代初頭の生まれなので、幼児期に「ウルトラマン」ブーム、
小学3−4年時代に「切手」ブームに、はまりました。
小学館の雑誌の付録で「ウルトラ怪獣図鑑」という小冊子や、
怪獣のカードなどが毎月のように付いており、それを大事に取っておいて、
ためつ、すがめつ、ずっと見ている子供でした。
また小学3年から6年の間は、様々な記念切手を買い集め、
テージーのアルバムに切手用ピンセットで、キレイに並べては並べ直し、
並べては並べ直ししながら、ずっと見ている子供でした。
オフセット印刷や、グラビア印刷のCMYKの色玉を、
この頃から、不思議で魅力的なものとして、いつも見ていました。
また「ドラえもん」が好きなマンガ少年で、藤子不二雄先生のマンガ入門書
「ものしり100シリーズ・まんが『入門編』・『実技編』」(若木書房)を読んだ時に、
「コツ7:資料は自分で集めよう!」という見開きページに激しく感化され、
以後、印刷物を切り抜いて、集めて分類したり、スクラップブックに貼ったり、
そうしながら、何度も何度も繰りかえし、じっと見るようになりました。
この結果「印刷物を細部までじっくり観察」して思考するのを好む人間になり、
長じて、多摩美大の「グラフィック・デザイン」科に進学するに至りました。
博報堂に入社して、大貫さんのスタッフに付けてもらってからは、
師匠の凄まじい「印刷研究家」ぶりを目の当たりにし、
「気になるオフセット印刷があったら、ルーペでアミを見るべし」
ということを学ばせていただきました。
デザイナーだった90年代は、デザイン作業がデジタルへ移行していく時期で、
紙や製版や特色や刷りなど、アナログな環境で仕事を覚えられて、幸せでした。
デジタル領域を生業とする今も、「印刷物」はとにかく好きで、
気になるチラシや、グッと来るブツ撮りやシズルフォトがあると、
つい切り抜いて、じっくり観察してしまいます。
いまは、それをスキャンして、PDFデータと、実物の紙の両方を保存します。
4564 | 2018.10.26 | 1時間目は必ず遅刻して行く高校生だった |
4563 | 2018.10.25 | 学級委員をやらされる中学生だった |
4562 | 2018.10.24 | 印刷物をじっと見ている小学生だった |
4561 | 2018.10.23 | 忘れ物のできない子供だった |