拡張させる言葉
毎度くだらないコラムを書き散らしている吉田翔彦です。
最後くらいは真面目に、最近の仕事の話をしたいと思います。
最近、企業や事業のビジョンをつくるプロジェクトを担当することが多くなってきました。
私たちのチームがビジョンをつくるとき、
「クライアントのビジネス拡張につながる言葉をつくる」
ということを重要視しています。
いまどこにいて、どこに向かうのか。
Snow Peakさんはキャンプ業から人間回帰業に存在意義を再定義して、
「人間回帰」を起点にキャンプ以外の事業も興していきました。
Snow Peak:キャンプ業→人間回帰業
UNIQLO:アパレル業→Life Wear
TOYOTA:自動車業→Mobility for All
すごい企業は明確に鮮やかに拡張を示しています。
いまを言い当てるのではなく、
どこにどう拡張していくべきかを描きたい。
そのために「その企業のDNA」と「未来への意志」を引き出して
「世の中の視点」を掛け合わせながら言葉にする。
天才コピーライターの方々は頭の中でこれらを組み立てていくのだと思いますが、
私は凡人中の凡人なので、要素を集めて、構造化・図式化してから言葉を作ります。
実際は右往左往して、ものすごく悩みながら、
クライアントに教えてもらいながら、なんとかつくっていきます。
そしてビジョンをつくった後、
事業や社員にインストールしていくことが必要になってきます。
会議室に飾られているだけの言葉にならないように。
あるクライアントは、
「理念を一番体現するのは商品であるべきだ」とおっしゃっていました。
拡張させる言葉をつくったら、
いまある事業をどうアップデートすべきか検討したり、
ビジョンを象徴する商品やサービスを立ち上げる。
ビジョンと事業が一体化されて企業やブランドの顔つきができていく。
言うは易しで、
ビジョン→事業→プロダクトやサービス
をつなげていくのは、時間も手間も覚悟も必要なすごく大変なことだと思います。
でもそこまで伴走して、価値をつくっていきたいと常々考えております。
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ということで、1週間ありがとうございました!
私のコラムを読んで「時間の無駄だった」と思われた方、申し訳ございませんでした!
次は同じく今年TCC新人賞を受賞された
TBWA\HAKUHODOの戸澤麻里子さんにバトンを繋ぎたいと思います。
突然のお願いを快諾してくださった心優しき方です。
戸澤さん、よろしくお願いいたします!