リレーコラムについて

日々恥ずかしい

石橋枝里子

昨日は、
TCC広告賞展の初日でした。
コピーライター展示の
当番の日でもありました。

魂がない人間の展示は
まずいと思ったので、出向前
汐留ひとりランチの定番だった
シンガポール海南鶏飯の
チキンライスを食べて、
魂を呼び寄せました。
本場的には邪道ですが、
私は、蒸しと揚げのハーフ一択です。
うん、やっぱり、おいしい。
好物に釣られるくらいの簡単な魂でした。
(なぜ、体と魂が離れていたかは、
3つ前のコラムを参照ください)

当番の時間が終わると、
ちょうど同期の星、佐藤雄介くんと、
ハヤカワ五味さんの対談が
はじまるところだったので、
のぞき聞きしました。

企画のはじまりは?
という問いに対して、

商品、時代、自分の好き。
まず、その3つが、
重なるところを探す、と雄介くん。

自分の好きは、
熱量、モチベーションになるし、
たくさんのスタッフの気持ちも
巻き込みやすい。

でも、ここに、
自分の好き嫌いあるなしは、
けっこう人によりますね。

そして、キャンペーンの
土台はシンプルに、
ディテールは複雑に。
ディテールに好きを
入れ込んでいます。

そんなお話がありました。
ふむふむ。
それが、力強いメジャー感と
何度も見たくなる拡散しやすさを
両立した今どき感の作り方なのか、
と勉強になりました。
確かに、昨今の雄介くんの仕事には、
どこかに雄介くんが垣間見えます。

雄介くん、本当にごめんなさい。
読者の方が損をしない、
少なくともここまでは役に立つ
内容にしたくて、
出来心で書いてしまいました。
太れそうなもの、おごります。

ちなみに、
私は、企画するときに
自分の好き嫌いを
あまり意識していません。

正直、そんな余裕なかったという
側面もあるのですが、

大人しく地味で
ニッチなものが好きで
かといって個性的という
ほどでもない中途半端さ。
そういう自分のモジモジや
面倒くささが、出ちゃてもなーと。

広告は、目立って、
広まって、ナンボなもの。
ブランドや課題によりますが、
華やかさや潔さが
大切だとと思うので、
暗さやモジモジを引っ込めて、
きほん商品・企業のことと、
世の中のことで、
ぐるぐるしていました。

そんな中、
石橋っぽいね。

そう私をよく知っている
先輩たちに言われてしまったのが、
新人賞をいただいた
やまやの仕事でした。

え、そうなのか・・・
すごく恥ずかしい。
確かに地味だ。
おいしいしか言ってないし。

オリエンが細かくない。
CDがいない。そういう状況だと、
図らずも自分が漏れてしまうの
かもしれません。

東京時代も福岡時代も
お世話になった、
私の広告の先生のひとり
中村直史さんは、
らしい恥ずかしがり方で、
できている企画だと思う。
と言っていました。
自分ではよくわかりませんが、
結果、賞までいただけて、
いろんなことが恥ずかしいのも
悪いことばかりではないのかも
と思いました。

例えば、
知人の配偶者や恋人に会うのも
最初けっこう恥ずかしいです。
いろいろ想像してしまって。
中学生並みの思考回路ですが、
福岡の広告業界にふたり、
賛同してくれる人がいました。

それにしても、
コラムはコピーより
さらに恥ずかしいです。

ここまで羞恥心のある
大人しい女性を思わせる
内容でしたが、

オナラとか、
寝坊とか、
落し物とか、
忘れ物とか、
ちょいちょいするじゃないか
コラムも遅れてるよ、
そういうの恥ずかしがれよ!!
というの声が
聞こえてきそうなので、
終わりにしたいと思います。

次は、新人賞同期で、
会社の同期でもある、
理系コピーライター
渡邉洋介くんに
バトンを渡します。

10年前、
CR配属の局が同じで
CRよちよち期を
共に過ごしました。
よろしくおねがいします。

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