リレーコラムについて

最高に楽しい仕事

田中賢一郎

深夜、六本木の街にて。

酔っ払って歩く、いい雰囲気の男女2人。

 

 

女「ねぇ〜、本当におうち行くのぉ〜?」

男「いいじゃん、景色だけ見ていきなよ!うち、あのビルの35階だからさぁ」

女「え〜///」

 

満更でもない女。

 

高層マンションに入り、絶望する2人。

 

目の前には、エレベーターにかかっている「点検中」の看板。

 

NA & T:ツイてないなと思ったら。佐野厄除け大師。

 

という絶対に通る訳ない15秒CMを、

さっき寝起きで思いつきました。

さすがに寝起きすぎましたでしょうか?

 

こういう日常で思いついたCMは、

一応メモするようにしてるのですが、

意外とどこにも使えたためしがありません。

 

こういうの、みなさんどうされてるんですか…?

 

いまでは、

こういう絵コンテ(もちろん、もっとちゃんとしたコンテも書きますよ!)

を毎日のように描かせて頂いているのですが、

 

実は元々、

コミュニケーションプランナー志望として入社しまして、

先輩の下で、主に全体の戦略を考えたり、企画書をつくる仕事をしておりました。

 

ただ当たり前ですが、

先輩より鋭い戦略も、

面白い企画も、

美しい企画書もつくれるはずがなく、

1週間かけて頑張ってまとめた(つもりの)企画書が

先輩に送った瞬間、10分後には見違えるように整った形に仕上がっている、なんてことがほとんどで、

 

プレゼンの後、

「ありがとう!助かったよ!」という先輩の優しい言葉が、

むしろ心の傷跡に染みる…みたいな日々を送っておりました。

 

そんな中、

とある持ち寄りで、たまたまCMの企画を持って行ったときに、

「お前は絵が上手いなぁ!普通はこんなアングルで人描けないよ!」

とCDから褒めて頂きまして、

(ん…?いま考えたら企画自体は全く褒められてないですね…)

 

「お給料もらいながらお絵描きできて、しかも褒められるなんて、CM最高じゃん!」

という非常に単純な理由から、

「そうだ!自分はCMプランナーに向いているに違いない!」

と思い込み、走り出してしまいます。

 

ただ、この思い込みは意外と外れておらず、

元々漫画家志望で、

絵を描くことも、ストーリーを作ることも大好きだったので、

CMを考えるのは、楽しくて仕方ありませんでした。

 

コンテを描いてる時も

1人で笑いながら描いてますし、

企画が面白かったら

先輩もクライアントも笑ってくれて、

こんなに楽しくて素敵な仕事、そうそうないんじゃないかと思います。

 

そして今も、

僕が勝手に師匠だと思っている栗田さん・姉川さんと、

一緒にお仕事させて頂いているみなさんのおかげで、

毎日楽しく、CMを考えることができております。

本当にいつも、ありがとうございます!

 

これからも、

CDやクライアントの担当者さんが、

「通る訳ないけど、俺は個人的に好きだよ」と笑ってくれるような

そんなCMを作り続ける人でありたいです。

 

 

 

 

…さすがにこれまで

あまりにも学びのないエピソードトークばかり書いてしまったので、

最終日は、急ハンドルを切って、

絵コンテとか書いて、ちゃんとしたコラムで取り返そう、

という目論見だったのですが、いかがだったでしょうか?

 

次のリレーコラムは、

クイックワン・ロト・サントリー生ビール・ソフトバンクと

たくさんのお仕事でご一緒している

会社の先輩・水本さんにお願いさせて頂きました!

 

超優秀で、ものすごく忙しい先輩なので、

断られたらショックだなと思い、

タクシーという絶対に逃げられない密室に誘い込んだ上でお願いしたのですが、

大変優しくご快諾頂きました。

 

それでは来週から水本さん、よろしくお願いいたします!!!

NO
年月日
名前
5836 2024.12.26 小林大 極めるチカラ
5835 2024.12.25 小林大 泣かせるチカラ
5834 2024.12.24 小林大 う⚪︎ちのチカラ
5831 2024.12.23 小林大 コピーのチカラ
5827 2024.12.22 都築徹 包丁
  • 年  月から   年  月まで