リレーコラムについて

清少納言ファンクラブ

一倉宏

めでたくフリーとして船出された
三井明子さんからのご指名によりリレーします。

三井さんにはホール・オブ・フェイムにちなんだ展覧会の
準備段階から応援団メンバーになってもらったり。
トークライブに参加して盛り上げてもらったり。
たいへんお世話になりました。

ありがとう。そして、おめでとう。

三井グループの三井明子って、いちど聞いたら忘れない。
強力、だけど、頬ゆるむ、秀逸なネーミングですな。

今回のコラムによると、名前にいい思いをしてこなかった
というような告白もありましたけどね。
いやいや、エレガントで素敵なお名前、ではないでしょうか。

あるとき、ふと思ったのです。
三井さんて・・・清少納言タイプだな。かなりの、と。

平安びとを思わせる黒髪の・・・イメージばかりではありません。

「清女」(コアなファンはそう呼ぶ)のキャラとして想像され
三井さんとの共通点になりそうなのは、こんなイメージです。

ともかくも、好奇心をエンジンにして生きるひと。
内側からキラキラするものがあふれんばかりに。
だから、ついつい早口にもなるし。
はたまた、あわてんぼうで、おっちょこちょいでもあったり。

 

話題の大河ドラマ「光る君へ」では・・・
ききょう、こと、清少納言役に、ファーストサマーウイカ。
このキャスティングには腰が抜けそうになったものです。
・・・そうきたか!

ファーストサマーは、本名の「初夏」からだとか。
そんな、しゃれも、センスも、いたずらも、「清女」っぽい。

それにしてもうまいと思う。このドラマのキャスティングは。
一条天皇、藤原実資、行成、公任、赤染衛門、和泉式部・・・
うますぎて、ちょっとやりすぎて、マンガっぽくもあるけど。

なかでも、やっぱり清少納言。いやいや、まいりました。
ツンツン尖ったキャラだち。笑えるほど誇張された役づくりも。
ヒロインがライバルとされた紫式部なんだから・・・仕方ないね。

 

きっと彼女はすてきだった

春はあけぼの。夏は夜が好き。とくに月の夜が好き。
かわいいもの。こどもはぽっちゃりしているほうがかわいい。
めったにないもの。欠点のない人間。けんかしない家族。

悔やまれるもの。失敗した服。いちばん悔しい。
暑苦しいもの。かたくるしい男の服。多すぎる女の髪。
きれいなもの。素焼きのお皿。あたらしい畳。水のしぶき。

むさくるしいもの。刺繍の裏がわ。ネコの耳のなか。
実家に帰ったとき。両親が元気だと、ほっとする。
恐ろしいもの。夜の堂。近所に泥棒が入ったとき。

ジャケットは、若草色やさくら色。淡い色が好き。
スカートは、プリント地の、軽いのが好き。
服は、やっぱち、品のいいコーディネーションがたいせつ。

今から千年も昔に、こんなエッセイを書いた女性がいる。
清少納言、枕草子。あ、わかるな、その感じ。

 

UNITED ARROWS   green label relaxing  静岡店  opening   新聞広告   2003
枕草子格段より意訳して引用、構成しています。

 

清少納言ファンクラブ、設立しようかなあ。
いま検索してみたけれど、既存のものはないようです。
もしも、賛同してくださる方があれば。

明日も、彼女について語ります。
このたびの展覧会用に編集した動画(番外編)より。

テーマは「清少納言はコピーライターだった?」です。

 

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