祖母とオセロ
大石に一度だけ怒ってしまったことがある辻中から
バトンを受け取りました電通の福岡郷介です。
1週間コラムを担当させていただきます。
すみません。
最近祖母が鬼籍に入りまして
通夜やらなんやらあったのですが、
したっぱ雑魚の僕には基本やることがありません。
なのでずっと昔を思い出してました。
僕は小2〜小6の夏休みに、毎年2週間、
永福町にある祖母の家に泊まっていました。
そのころ僕はU.S.A.に住んでいたので、
Japanに帰ってきてもHomeがNoだったからです。
でも笑っていいともと鬼太郎を見る以外、
やることがありません。友達もいませんし。
CDウォークマンでNIRVANAを聴き続ける
シンジ君な子でした。
この子を初号機に乗せるわけにはいかない。
そう考えた祖母は、僕にオセロを伝授しました。
それからはもう、来る日も来る日もオセロでした。
オセロかタモリでした。
時間が今ちょっとアレなんで計算しませんけど、
合計1000戦くらいしたんでしょうか。
1000戦したとしますと、
なんと、僕が1000勝したんですよ。
一回も負けなかったんです。
僕はアホでしたので、
自分がオセロ神だと思ってのめりこみました。
家族で上野動物園に行く日も、
出発直前に行くのをやめました。
オセロやりたいから。
「僕のパンダは盤上にいるから。。」と言いました。
それで小6くらいになってくると、
アホではあるものの
多少アホではない部分も出てきまして、
こんなに勝てるのはちっとおかしくねえか、
オラわくわくしてきたぞという気分になってきます。
僕はわざと負けようとし始めました。
祖母と僕との真の戦いが始まったんです。
オセロというのは、
角をたくさん取ったら勝ちますよね?
だから祖母は僕に
角取らせようとしてくるんですけど、
僕は取らないように頑張るんですよ。
でも、ほかに置くとこなくなってきて、
角取らされてしまうんです。
で、僕が勝つハメになります。
ばあちゃんオセロくそ強いんですよ。
それで確か1001戦目だったと思うんですけど、
ついに!僕は負けられました。
僅差ではありましたが、
祖母に勝利を押し付けることができたんです。
「よっしゃー負けたー!」
「あー勝っちゃった!郷ちゃん強くなったねえ」
てなもんです。
泣きました。
このように『ゲーム』というものは
目的地を変えることにより
まったく違った様相を呈し始めるんですよね。
どうでもよくてすみません。