リレーコラムについて

私が勇気をもらったFCC受賞作④

古屋彰一

FCC受賞作品の中で
僕が一番、嫉妬に震えたCMを紹介します。
2008年
博報堂の波多野順さんが作った
総合機械商社南陽 TVCM「人間」編です。
でかい鉄骨を人力で運ぼうとして
1mmも動かせない人間や
手で砂を運ぼうとして
ボロボロこぼして全然運べない人間の映像に
きらびやかなミュージカル調の歌が入ります。
(歌詞)
持てないものを
持とうとしてもムリさ。
形のないものを
運ぼうとしてもムダさ。
見えないものを
見ようとしてもダメだ。
だって僕らは
人間、人間、人間、人間!
この世はできないことばかり〜
そして最後に、
仲良く肩を組んだ人間たちがこう叫びます。
「機械に頼って生きていこう!」
『なんだこの広告は!?」
バカな広告も好きだけど、
人間の真理を描き出す哲学的広告も好きだけど、
これは、その2つのベクトルの感情が一緒にやってきて
心がめぐちゃぐちゃに揺さぶられる。
しかし、僕の心に沸き起こった最初に気持ちは
「認めたくない!」
なぜなら、
波多野くんは、自分と同い年
働いている場所も住んでる場所もすぐ近く
スタッフだっていつも自分も一緒にやっているスタッフたち
自分のとの違いは、ただただ企画力の差
明らかに、圧倒的に、負けている・・
悔しさに打ち震えて
次こそぜったいに勝ってやると
心をたぎらせたのを今でも鮮明に覚えています。
(いまだに、越えられてないわけですが・・・)
自分と立場の近い人の
すごい仕事を見せつけられて、
嫉妬心、競争心が最大に高まる。
それがFCC賞の魅力の一つだとおもいます。
というわけで、FCC賞
いよいよ明日締め切りです。
NO
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