黒歴史の公開処刑〈負けず嫌いの先生〉
昨日のコラムを読み返すと、言い訳臭すぎてキモかったので、今回は堂々行きたいと思います。
早速いきましょう〜〜〜〜黒歴史の公開処刑〜〜〜
簡単に言うと、大学生の頃にノリとノリとノリだけで書いていた小説まがいのもの、
つまりは”黒歴史”を掘り返し、今の自分の手でボコボコに抹殺するという企画。(※詳しくは前コラム)
まず書いた小説をそのまま載せ、その後に処刑を実行しようと思います。
では今回処刑の対象となる小説がこちらです。(堂々としてますが内心→「モウムリシニタイ」状態です・・・)
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「負けず嫌いの先生」 原学人
道徳の授業中に神山くんが手を挙げた。
挙手によってようやく授業は意味を持つので、嬉しい限りである。
「なんだね。神山くん。」
「先生は間違ってると思います。だってぐーぐる先生は自殺はダメだと言ってますもん!」
「またグーグル先生か…もちろん私も自殺をしなさいと言ってるわけではない。ただ生きる自由があるのなら死ぬ自由もあっておかしくないと言っているだけなんだ。」
「でもぐーぐる先生は…」
「神山くん。どっちの先生を信じるのだね?私とグーグル先生」
「うーん。ぐーぐる先生かな。だって、算数の問題を聞いたとき答えを出すまでに、先生よりぐーぐる先生の方が3分くらい早かったよ。」
小学生というのは、揚げ足を取ることに関してはすぐに一人前になるものだ。先生は困った顔を浮かべながらそう思った。
「確かに私はグーグル先生に敵わないところもある。しかしな、ぐーぐる先生というのは、様々な人格の集合体に過ぎないのだ。」
「集合体?」
神山くん以外の何人かも首を傾げた。
「いろんな人が集まって作られたもの、という意味だ。」
「それなら余計ぐーぐる先生は優秀じゃん!」
「それが、そうでもないんだよ。そうだな…例えば、ヒトラーは悪かどうかぐーぐる先生に聞いてみなさい。」
神山くんは慣れた手つきでスマホを操作した。
「ヒトラーは悪です。だって!」
「ヒトラーが悪、つまり間違っているのなら何故ドイツ国民という集合体はヒトラーたった一人に騙されたのか。」
しまった、先生は思った。小学生には分かりにくすぎた。案の定、子供たちは目を細め、スマホを操作しようとした。
「ちょっと待ってくれ。しばらくグーグル先生には聞かないでくれ。」
先生にもチャンスをくれ。心の中でそう叫んだ。
「別の例えをしてみよう。君たちが今操作しようとしたスマホ、これを発明した人はもちろん知ってるよね?」
「スティーブジョブス」
既にクラス全員がこの議題に没頭していた。
「そうだ。正確ではないが、ほとんどスティーブジョブス1人で発明したと言っても過言ではない。そしてiPhoneは日本では生まれなかった。日本国民という集合体は発明できなかったのだ。」
「つまり先生が言いたいのは、1人でも集合体ってやつに勝てるってこと?」
メガネをかけたクラス一成績の良い阿部くんは言った。メガネをかけている小学生の行く末は大抵二つだ。私立の中学に行くか、ひきこもりで一日中ゲーム機の前を離れないかだ。そして阿部くんは幸運なことに前者で間違いなかった。
「そういうこともある、ということだ。他の人も分かったかね?」
ほとんどの人は宙を見ていた。全く、子どもというのは分かりやすい。仕方がない。先生は対小学生用の最終兵器を使うことにした。
「斎藤くん、ナルトは知っているか?」不運なことにメガネの行く末が後者になりそうな子に声を掛けた。
「う、うん…」「そんなの皆知ってるよ!」神山くんが言った。
「そうか。それなら良かった。サスケ1人で木の葉を潰せる可能性もあるよな。」
「サスケはそんなことしないよ!」神山くんは反論した。
「可能性の話だ。サスケにはそのくらいの実力はあった。それは間違いないだろう?」
「それは…そうだね。サスケ強いもん。」
「そう。そしてそれは木の葉という集合体を壊すほどに強かった。」
「可能性の話だよね?」
「もちろん。可能性の話だ。」
皆分かったような分かってないような顔をしていた。こういう状況が先生にとって一番やりにくい。そこに助け舟のようにチャイムが鳴った。
「今日はここまでだ。」安心した顔でそう言いながら先生は全く別のことを考えていた。
休憩時間にグーグル先生に聞いてみよう。
どうすれば集合体に勝てるのか、と。
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・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・どうしよこれ。
思ったより長いし、こんなどうでもいい昔の黒歴史小説でこんなに尺とっていいのかよ…(申し訳なさすぎてQ数下げたよ…)まあいっか、割り切って誰も見てないと思って話すことにしよう。
すごいですよねこれ。
伝えたいこともよくわからない上に、企画も超説明的。
だってこれ、CMで言うと、急に教室シーンから始まって、生徒が急に商品の都合いい質問して、先生が都合いいように商品の魅力を語っているという、地獄みたいな「先生フレーム」ってやつですよ。やばすぎる…ここまでやばいのか…
うーん、一応自分は自分なので、処刑する前に情状酌量の余地を与えますか。一応ね。
このテーマ「集合体」ってのはたぶん当時ちょうどオンエアが始まってたアニメ「PSYCHO-PASS」から来てますね。あの頃没頭してたので、多分そう。
にしてもそのまま集合体の話してるのが、まんま「PSYCHO-PASS」すぎてダサい…集合体から少しでも離れて空集合φの話にするとか、集合体の話するにしても、せめて集合体って言葉は使わないとか、そういう姿勢見せてくれれば、情状酌量の余地あったんですけどね。
それに集合体の例えのくだり。ヒトラーの例はまだちょっとわかるけど、木の葉とサスケってなんだよ???分かりづらくなってる上に完全に滑ってんだよ!!!!わかってんのか!?ナルトに謝れよ!!!おい、自分!!!!!(ほんとごめんなさい。)
いろんな先輩方に教えてもらったじゃないか。クリエイティブの基本は、むずかしいことを簡単にすることにある。そのあとにおもしろいとか深いがあるんだよ。
なのにこいつ(※俺)ときたら・・・むずかしいことをむずかしくしやがって!ふざけんなカス!
そして決めつけはオチ。ねぇどういうことなのこれ?全然わからない。
なんで先生は集合体に勝とうとしてるの?多分グーグルに勝ちたいってことだよね?だから”負けず嫌いな先生”っていうタイトルなんだよね?うーん・・・
グーグルへの勝ち方をグーグルに聞くってことがおもしろいでしょ?ってことなのかなぁ。
それも「PSYCHO-PASS」で近いのがあったような気もするけど。でも安直ですよね。いや、意外とあるのかなあ。方向性としては無くは無い気がするけど、ちょっと読者に丸投げすぎ??自分でわかってないから投げ出すんだよねきっと。ダメダメ。ちゃんと掘れば出てきそうなところなのにもったいない・・・まあどっちにしろスタンスがパクリなので、死刑。執行猶予もナシ!
ということで、今回の公開処刑は終了〜〜〜
次回の処刑をお楽しみに。
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