コトバは、モチベーションの源。
モチベーションを高めるための社内コミュニケーションなんかの相談が、多くなったのは、ここ数年のことだと思います。昔からそういうニーズはあったのかもしれないけれど、モチベーションというコトバが導入されて、わかりやすくなったというか、ビジネスとして成立しやすくなった。やる気を起こしましょう!!みたいな会話だと、なんかスパルタ研修みたいな匂いがしちゃうけど、モチベーションとかいうと、違った匂いになるから不思議。いま一緒に仕事をしている会社で、まさにこのモチベーションを軸としたビジネスを手がけているリンクアンドモチベーションという会社があるのですが、そういう時代のニーズをうまく捉えていて、とても勢いがあります。今週の最初のコラムでも書きましたが、「契約社員」と「プロ契約社員」では、おのずとモチベーションが違ってきます。リクルートの社員だったころ、いろいろと社内事情があって、名刺に「制作担当」としか刷れなかった時代がありました。そのころは、とにかくコピーライターとか、プランナーとか使わせろって、吠えまくりましたよ。そこは、カッコいいとか、悪いとかの問題じゃなくて、企業の存亡に関わる大問題だと思っていました。制作担当というネーミングには、職業意識、プロ意識がゼロです。自分にも、相手にも、感じさせるものが何もない。コピーライターっていう名刺を持っていると、コピーに対して期待もされるし、厳しく指摘されることもある。その中で、プロのコピーライターとして恥ずかしくない仕事をしようという意識も生まれるはず。コトバには、間違いなく、そうやって人を動かしていく力があると思います。その逆の悪い例もあって、「先生」なんて毎日、呼ばれているうちに、国のため、国民のためと本気で立ち上がったころの思いを、すっかり忘れてしまう人たちもいるじゃないですか。さて、来週は、元リクルートで現在、パラドックスクリエイティブに所属する大澤君にバトンタッチします。大澤君は、ちょうど僕と隣の席に座っていた年に、一緒に新人賞を獲りました。そのころ、上司というか、リーダーというか、そんな存在だったのが、その前年に新人賞を獲っていた藤田さん。当時、モチベーションダウンしちゃうような発表があって、翌日から無断で、どっか海外へ行ってしまって、二週間くらい帰ってこなかったカッコいいボスでした。一週間、お付き合いいただきありがとうございました。それでは、また。(コラムの感想、その他、伊田への連絡は、copywriter@nifty.comどうぞ。)
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