人が進化するための方法論と実験
今年TCCに入会した、東畑といいます。
私はいま、人が進化するための方法論というのを、研究しています。
私が考えている方法論は、ドラフト1位で、鳴り物入りで入団してすぐ
活躍してしまう、松坂みたいな怪物みたいな人や、一部の天才と呼ばれる
人たちではなく、才能もポテンシャルも人並みの人が、どうやったら、
そんな天才たちと戦うことができるのか、その方法論を考えることです。
どうして、そんなことを考えるようになったかといえば、
私はコピーライターをはじめて、6年と4ヶ月がたとうとしています。
たぶん1万時間を越える膨大な時間を広告に費やしてきました。
多くのコピーライターが、この業界に入る前は、
自分は特別だと思っているはずです。(ぶっちゃけ私もその一人でした。)
ただ、実際に仕事をはじめると、
あれ?おれってもしかしてそんな才能ないかも、、みたいな
現実の壁にぶちあたったり、理想の自分との距離に、
悩んだり、もがいたりするんだと思うんです。
私も、そんな一人でした。1万時間のほとんどを悩んですごした気がします。
悩んだ理由は、このままいくら努力をしても、絶対、秋山晶さんや仲畑貴志さん
のようになれない。ということが1万時間を費やして、分かってしまったからです。
それからの私は、どうやったらいいコピーが書けるかよりも、どうやって
メジャーなコピーライターの人に対抗することができるのか、その方法論を
考えるようになったのです。
そんなとき、日曜日の深夜にやっている「Get Sport」という番組を見て、
ハッとさせられることがありました。それは千葉ロッテマリーンズの渡辺投手の
特集でした。渡辺投手は、いまの球界で唯一のアンダースロー投手。サブマリン投法を
する選手です。野球はあまり詳しくないのですが、ロッテのエースです。
そんな彼がサブマリン投法をはじめたキッカケを話していました。
彼は中学時代までは、オーバースロー、いわいる普通の投げ方をする投手でした。
ただ、彼はそれほど早い球が投げられるわけではなく、投手としては普通。
そこで彼の父親が、どうせ早い球がなげられないなら、コントロールが安定する
アンダースローでやってみたら?といったのがキッカケではじめたというのです。
それでメキメキと頭角をあらわし、プロの選手になることができたそうです。
しかし、プロに入ってから、2年ほど、まったくダメな日々が続いていました。
そのときの彼は、三振がとれるよう、140キロのストレートをいかに投げられるように
なるか、必死で練習していたそうです。しかし、プロではたとえ140キロが投げられても、通用しない。そこで、彼は速い球をあきらめ、球界でいちばん打ちにくい投手になろうと決め、フォームもスピードよりも、できるだけ球を投げるポイントを遅くしたりすることで、プロで通用する投手に変身したとのことでした。
それを見て、私はハッとさせられました。彼の進化する方法論は、「捨てる」ということだったのです。何かをバッサリと捨てる・あきらめることで、進化する。そうゆうやり方が
この世にはあるんだと。
そこで私は、その方法論が正しいか、自分で実験をすることにしました。
コピーライターが、コピーを捨てたときに、どんな進化ができるのか。
冷静に考えれば、ものを売るときに、何も秋山さんや仲畑さんのような
コピーがかけなくたって、ものを売ることはできるんじゃねーの?
と考えるようにしたのです。
ちなみに、この実験は、今年の9月からはじめて、早一ヶ月たちますが、
いまのところ成果はでておりません。
この方法論が正しいのか、今後私がどんな仕事をするかで、実験の結果が
わかるはずなので、東畑幸多の仕事に注目してみてください。
もし、東畑幸多という名前を、見かけることがなければ、
「ああ、実験は失敗だったんだな、、」と思ってください。 以上です。
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