リレーコラムについて

僕らはみんな、生きて!

平石洋介

夏のキャンプ、
ランプに火を灯すといっせいに集まってくる愉快な虫たちのように、
仕事がいっせいに集まってくる時がある。

まあ、僕のクリエーティブ魂が、爛々と燃えているからなんだね。
なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんちって。
(その仕事、飛んで火に入る夏の虫。)

えー、とにかく、今、えらく立て込んでいるんです。
ほんと、こんなことは滅多にないんですが。
しかも企画の関係上、明朝までにハードカバーの本を2冊読まなくてはいけません。
僕、普段はマンガしか読みません。キッパリ。

という事情で、本日は、
昨日のコラムでご紹介したACの仕事(http://www.ad-c.or.jp/)のうち、
「臓器提供」啓発について、ACの出版物に載せた僕の文章を載せます。

いや、確かに手抜きなんですが、
昨日も書いたように、とても貴重な仕事で感じること大だったので、
ぜひお伝えしたいのです、あなたに。
以下、お願いします!

(次回はちゃんと書き下ろしますから。合コンの話でも。)
――――――――――――――――――――――――――――――
●テーマ 日本臓器移植ネットワーク支援

 「生きる」を知る人たち。

     ?電通 第1クリエーティブディレクション局 
                         平石洋介

「自分が今、ここにいる事が不思議ですよ。」

撮影の合間に談笑していた時、彼が何気なく言った一言。
一瞬の間を置いて、その意味が理解できたとき、
僕には返す言葉がなかった。

そう。
背が高く、キリッとハンサムな彼は若くして、
明日死ぬかもしれないという現実と向き合い続けた日々を経て、
臓器提供によって生命をつなぐことができた人なのだ。

今回の広告には、実際に臓器提供を受けた方々に出演して頂いている。
プライバシー、その他のデリケートな問題から、個人的な情報は一切明かせない。
だけど、CMの中で、“ショッピングが大好きです”と語ってくれた女性は、
本当に、心から好きなのだ。
生きて、普通に歩き、街でショッピングができる喜びに満ちている。

また、新婚さんのお2人は、病気が縁で知り合ったとのこと。
奥様は「これから貯金しなきゃ。」とカラカラ笑っていた。
なんとも嬉しい決意だ。
貯金とは、未来のためにするものだから。

そんな出演者の皆さん、素人なのにカメラの前で意外に落ち着いていたのは、
やっぱり、僕らとは腹の据わり方が違うからだろうか。

そのカメラと演出は、写真家の上田義彦さん。
超々々ご多忙なのに、即答で引き受けてくださった。
36時間で東京―関西-北関東―中部地方という激烈な移動をこなし、
1人1人の、今そこにある生命の存在感が深く伝わってくる、
自然で瑞々しい映像を撮っていただいた。

思えば、スタッフ全員が、
ある情熱を持ってこの仕事に取り組んでいたように思う。
もちろん、僕もだ。
だって、この職業をやっていて、
いのちに関わる仕事をすることなんて、そうそうないからね。

NO
年月日
名前
5805 2024.11.22 中川英明 エキセントリック師匠
5804 2024.11.21 中川英明 いいんですか、やなせ先生
5803 2024.11.20 中川英明 わたしのオムツを替えないで
5802 2024.11.19 中川英明 ドンセンパンチの破壊力
5801 2024.11.18 中川英明 育児フォリ・ア・ドゥ
  • 年  月から   年  月まで