夜会
この前、仕事でスコットランドに行ったのですが、
ガイド兼ドライバーのイケメン2人組に、
日本の夜には“合コン”ってのがあるんだぜ、
カクカクしかじかで、あんなことやこんなことになるんだよ、と説明したら、
「OH!なんて素晴らしい、ラブリーなシステムだ、GO-CON!」
と感激していました。
今頃グラスゴーではG0-CONがちょっとしたブームになっているはずです。
ちゃんと、あの男女交互に座る席順から山手線ゲームまで教えておきましたから。
国境を越えて若者を魅了する合コン。
今夜も日本各地の盛り場で、合戦の火花が散っているはずです。
僕にとっても、20代を彩る夜のメリーゴーラウンドでしたが、
今や遠い日の幻想です。
で、この場は伝統と格式のTCCですから、
あくまでアカデミックな視点から。(なんだそりゃ。)
合コンには、勝負の醍醐味だけでなく
ジャーナリストとしての楽しみもあるわけです。
特に、試合に勝とうという意欲を無くした場合、
速やかにそっちにシフトするべし、というのが先達の教えです。
メーカー、商社、流通、アパレル、マスコミ、
日本経済を背負う大企業から、ちっちゃなお店屋さんまで。
いろんなリアルな現実を教えてもらえます。
すべてが具体的、臨場感たっぷり。
OLのナマ情報は伊達じゃありません。
電通と言う会社や、広告業界そのものも、
かなり特殊なのに、いつしかそれが当たり前に感じてくる。
特に、電通クリエーティブとなると、社会の中では
ガラパゴス諸島のような限定された場所だし。
(だから珍獣がいっぱいいるでしょ?)
どんな分野でもプロフェッショナルの集まりは偏向してくるのが必然かもしれないけど、
だからこそ一般的感覚を聞くことは新鮮だし、発見もあります。
広告のターゲットは、TCCよりOLである場合の方が多いし。
逆に、特殊×特殊の組み合わせ。
例えばJ○Lのスチュワーデスと電通マン、
(この場合の電通マンは、CRではなく、必ず営業か媒体)
まるで古いトレンデードラマのような典型的かつ黄金のカード。
巨人vs阪神のように伝統の一戦として栄えている理由は、
学歴とステータスと背と収入がちょっとだけ高いもの同士だから、というだけではありません。
両者とも、表面上の華やかなネームバリューに包装された過酷なサービス業であり、
そんな本人たちしかわからない、時には自覚さえしていないシンパシーで
根底が通じ合うからなのです。
職場でハイレベルな反射神経と話術と体力を燃焼させ、
それでも髪型とスーツを決めなおして西麻布に集うからこそ、
その集団は夜の街に刹那の輝きを放ちます。
そんな資本主義社会のあだ花のような現象も、
合コンで観察することができるのです。
うーん、なんか、将棋の雑誌に格闘技の概論を書いてしまったような。
くだらない題材はとことんくだらなく、しかも生っぽく書かないと面白くないな、
ということを、今痛感した。変に遠慮しちゃった。
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