最近、CMソングを作りましたか?
え、作ってない?
もったいない!
きのうの続きで「昭和のCMショー」の話をします。
収録されたCMのうち昭和28年から47年までの20年間に制作されたものが47本、そのうち15本がCMソングものでした。なんと30パーセント以上です。
注目すべきは、それらCMソングもののほとんどすべての特徴として、「メッセージが残っている」ということ。
たとえば、
「カステラ一番、電話は二番♪」
「クシャミ3回、ルル3錠♪」
「わ、わ、わー、輪が三つ♪」
「ドライブウェイに春が来りゃ♪」
「水虫出たぞ、水虫出たぞ、ダメなのよー♪」
「大きいことはいいことだー♪」
これ、私はぜんぶ歌えます。
驚くなかれ、これらの歌は100パーセント私の中に刷り込まれています。私のカラダの一部といっても過言ではありません。風呂場でカラダを洗いながら、自転車に乗りながら、気がつくと私は「水虫出たぞ、水虫出たぞ♪」と歌っていたりします。これらのCMで歌われている商品たちは、ブランドとかいうレベルを越えて、もう友だちみたいなものなのです。
余談ですが、私の世代の関西で育った人間たちは一人残らずみなパルナスの歌が歌えます。短調でロシア民謡風の、
「パルナス、パルナス、モスクワの味、パルナス、パルナス、パルナース♪」
という甘く悲しいメロディが私の情操の一部を形作っています。(注:パルナスは神戸の洋菓子屋さん)
これまた余談ですが、同じ世代の連中と飲んでいて、
「カッパッパー、ルンパッパー♪」
のいつ果てるともない大合唱になったこともありましたっけ。
広告メッセージと音楽の融合を最初に考えた人って天才ですよね。
言葉がエモーションという翼を身につけたわけですから、その力は何倍にもなるのです。
使わなきゃもったいない!ですよ。
もしあなたがいま企画で困っているなら、1本CMソングものを企画してみたらいかがですか?
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