リレーコラムについて

○ウン○・○ティーにてAM3:30

松村祐治

昨日は大阪出張に行きました。
いろいろメンドーなこともあり、ぐったりして東京へ帰りました。
なんだか、頭とか肩とかが重く痛いです。

そしてそのままこれまたメンドーな改訂作業をしに某MAルームに向かいました。
W企画のIプロデューサーが地下のスタジオで待ってるはずでした。

僕が着いたのは午前1時くらい。Iさんは編集室にいません。
「おかしいなあ」とフロアをうろつくと、廊下の椅子にIさんが座っています。
「おつかれです。もしかしてMAは終わりましたか?」と僕は尋ねました。
Iさんは「終わってないんですが、ちょっと・・・」と顔色が冴えません。
そしてMAルームに戻りたくないようなのです。
何かモメ事でもあったのかしらと、思いましたが、そうではありませんでした。

彼の話はこうです。
IさんがMAルームのソファでうたた寝していると
なぜか遠くに子どもたちの楽しく遊ぶ声が聞こてきました。
「そんなオンリーとか録ったけなあ」とか思ったその瞬間、
突然、耳元で、大きな声で
「おじちゃん、そこ、僕の席。」と子供が言ったのです。

Iさんはびっくりして目を開けました。そこには誰もいませんでした。
ミキサーの人も誰も。MAルームにはIさんひとりでした。

そんな話を聞くといやーな気持ちがすると同時に
なにかの気配を感じるような、そんな気持ちになります。

MAの最終ミックスが終了し、僕らは、あまり話もせずに、作業を終了し、
一階のエントランスから出ようとしました。
このスタジオに行ったことがある人はご存じだと思うのですが、
エントランスは外側と内側の2重の自動ドアになってますよね。

僕らが出ようとドアに向かい歩きました。
そしてドアの手前3メートルくらいの時に、
なんと、先に外側の自動ドアが開き、次に内側の自動ドアが開きました。
まるで見えない何かが、外から中に入ってきたように。
僕らは両方開ききったドアをただ、抜けて出ました。
きっと何かとすれちがったんだと思います。

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