リレーコラムについて

コピーとわたし。

中村聖子

リレーコラム3回目です。すいません…
これってまだ一度も回ってきてない人たくさんいますよね。
なんだかしょっちゅうビンゴに当たる人みたいで恥ずかしいったら。

ま、でもせっかくだから3回目は
ちょっとコピーのことでも書いてみます。TCCだし。

そもそも私がなぜコピーライターになったのかと言うと、
西鉄エージェンシー(前の会社)に中途入社したとき、
そこに、門田陽という、オカッパ頭のへんな人がいて、
とりあえず、この人の下につくことになった、というのが主なきっかけです。
実は、私はそれほど熱烈にコピーライターを志望していたわけではなく、
「ま、書いてみ」と言われるがまま
「じゃ、書いてみっか」って感じで気楽に構えていました。
ところが、せっかく楽しく書いたコピーを
そのオカッパが取り上げて
「はいザンネン」とか憎たらしく言いながら、
くしゃくしゃっと紙を丸め、ゴミ箱にポイ、の連続。
気づけば毎日深夜3時。

なにすんねん。

死んでくれないかな、と10回は思いました。マジで。
でもたまに、「んん、まぁ、いんじゃない?」と
ペコちゃん人形みたいに首を振りながら
メガネの奥の、泳いだ目で私を見下ろす門田陽。

やっぱり軽く殺意は覚えましたが、
それにも増して、めちゃめちゃうれしかった。
コピーって面白い、と思った。

その1年半後に門田さんは仲畑広告へと
巣立っていったんですが、
私にとっては濃い濃い1年半でした。
あの頃がなかったら、私はいまだに、
つまんないコピーを楽しく書き続けていたかもしれません。
(ただ、あれ以上一緒にいたら私は殺人犯になってたかもしれません)

※敬意と感謝と親しみを込めて、あえて敬称略ってことで!

NO
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