リレーのリレー<最終区>
タカハシマコト
下東くんのコラムを読むにつけ、関西弁もええもんやなぁと思います。
あぁ、すみません。やってしまいました。
いちばん嫌われるという、東京人が話す関西弁のマネ。
東京生まれ東京育ちの僕には、お国ことばがありません。
浅草っ子の父も、「てやんでぇ」「べらんめぇ」など
教えてくれませんでした。
言葉にフックをつける技は、自分で見つけなくっちゃ。
さて、5人の若手とお送りしてまいりましたリレーのリレーも、
きょうが最終日。
アンカーを引き受けてくれたのは、
僕のはじめてのトレーニー、坂本仁(サカモトヒトシ)くん。
魚に触れないのを知らずに釣りに連れてったり、
ジントニックを飲ませてクリスマスを棒に振らせてしまったり、
思い返すだにとんでもないですね。若気の至りでした。
それでは、坂本くん、若さあふれる元気な締めをお願いします。
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月曜日にこのコラムを書いた若手は、
たぶん悪い病気なんだと思う。
火曜日にこのコラムを書いた若手は、
意外と熱い人なんだと思う。
水曜日にこのコラムを書いた若手は、
普段、声にださない言葉を心の中にたくさん持っている人なんだと思う。
木曜にこのコラムを書いた若手は、
なぜだかは知らないけど、いろいろイライラしてんだと思う。
生まれた場所も、性格も、毎日感じていることも
まったく違うのに、
僕らは同じ「若手」だ。
では、「若手」って一体なんなんだろう。
僕らを若手だと規定している要因はなんなんだろう。
それはきっと年齢ではないはずだ。
なぜなら仮に僕が3浪して、大学に8年間行って、
大学院を卒業していたとしても、
きっと僕はここで若手をやっているから。
そんなわけで、
いくつか「若手とは何か」を考えてみた。
若手とは、
打ち合わせをする時間より、待ち時間が長い人たちである。
若手とは、
ときには酒の席で自らの局部をさらけださなければいけない人たちである。
若手とは、
コピーを書くよりも、コピーをとるほうが多い1日をたまに送る人たちである。
若手とは、
徹夜でプレゼン作業をしたプレゼンには出席できず、
プレゼン日に突如として現れる営業の偉い人にとって代わられる人たち である。
なんかここまで書いてきて、
若手ってイヤだなぁと思ってしまうことばかり並べてしまったので、
若手のいいところを考えてみた。
若手とは、
まだ広告業界以外にたくさんの友達がいる人たちのことである。
若手とは、
まだ努力をしなくても、世の中で流行っていることがわかる人たちである。
若手とは、
宝くじを買わなくても、
将来独立すれば数億円くらい稼げると本気で信じられる人である。
若手とは、まだ何者でもない人たちである。
だからこれから何者にもなれる人たちである。
ここまで書いてきて、
高橋さんに、このコラムを打診された瞬間を思い出した。
高橋さん:「さかもとぉ、リレーコラムをリレーするコラムを
若手に書いてもらおうと思うんだけど、やってくんない?」
僕: 「はい・・・」
若手とは、
断ることができない人たちである。
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と言いながらも、熟練の技できれいに締めてくれた坂本くんでした。
最後にこの場を借りて、
無事にバトンをつないでくれた5人の仲間たちに心からの感謝を。
ありがとう。
困ったことがあったら、今度はお兄さんが力になります。
さて、来週のコラムは、
弊社制作いち「アニキ」という言葉が似合うクレバーな肉体派、
佐藤夏生さんにお願いしました。
夜の街で怖い人となにかあった場合は、
僕じゃなくて夏生さんに電話するほうが賢明だと思います。
一週間、長いコラムにお付き合いいただき、ありがとうございました。
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