リレーコラムについて

英語とコピーライター

佐々木康晴

こんにちは、佐々木康晴です。

突然ですが、コピーライターは、英語を勉強したら、
英語のコピーが書けるようになるのでしょうか。

いや、もちろん、今までコピーの仕事をしてきて、
英語の言葉を書かなきゃいけないシチュエーションとか、
積極的に英語のコピーを使う企画にしようと思った機会は、
あまり無かったです。
あっても、せいぜいネーミング程度とか?

でも最近、たまに思うんです。アートディレクターは、
ビジュアルアイデアの力で海外でも活躍できる(ような気がする)。
コピーライターはどうなのか。
例えば、日本のコピーライターは、
グローバルキャンペーンのコピーをつくれるのか。
コピーライターという仕事はドメスティックなのか?
だとしたら、ちょっと悔しいなあと。

ここ数年、たまたま海外の方とお話しする機会が多くて、
その度に、自分も海外で仕事することとかを夢見ちゃったりするのですが、
いくら英語を勉強しても、
てにをはの細かいところまでこだわれるくらいに
英語が使えるようになっている自分が、全然想像できません。
だいたい、英語圏の人たちの笑いのツボとか、泣きのツボとか、
やっぱりそこで幼少期を過ごしてないと、分からないよなぁと。

でも、インタラクティブは、世界的に歴史が浅いこともあって、
世界と日本でまだそんなに表現の差や
お客さん側の受け止め方の差が無い感じもするんです。
だから、がんばれば自分でも、
グローバルに通じるコンセプトくらいはつくれる、かもしれない。
コピーは書けないけど「企画やります!」とか言って、
エンピツとノートパソコンを持って世界を渡り歩けるようになりたいなぁ、
なんて、たまーに、思うんです。
これは部長には内緒です。

実は、僕にバトンをくださった阿部晶人さんが触れていたように、
僕は去年の夏から海外留学に出ていました。
イギリス、南アフリカ、ドイツ、オーストリア、アメリカ、と廻ってきて、
いろいろ教えてもらいました。
このことは、残りのリレーコラムでちょっと書けたらと思います。

そんななか、この留学中に聞いた英語で、
頭から離れてくれない言葉がひとつあります。
ドイツのサウナで出会った、
四十代後半、小太りのドイツ人のおばちゃんが
背後から僕にひそひそ声で耳打ちした言葉。

「このあと、今夜、ご一緒しませんか?」

…トラウマです。PTSDです。心の傷です。
僕は、全裸で走って逃げました。

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