リレーコラムについて

国語

中里耕平

きっかけは、大学構内をぼんやり歩いてるときでした。

「早稲田大学 法学部」

たまたま目に入ったこの文字列を心の中でつぶやいたら、妙に語呂がいい。
早稲田大学 政治経済学部より、明らかに語呂がいい。
なんなんだこれは。
・・・・・・ひょっとして。

ためしに「早稲田大学 法学部」を一音一音、数えてみた。
「わせだだいがく・ほうがくぶ」
やっぱりそうだ。
これはまさしく「七五調」というやつではないか!!!
(!が3つつくほどは興奮しなかった気もします)

意図しないのに七五調になっているという偶然。
これは面白い。と思うと同時に、
ちょっと古くさいもの(音楽でいえば演歌)と思っていたこのリズムは
まだ普通に力を持ってるのかも、と思った。
現にいま、自分が反応してしまったのだから。

そこで。
それまでの人生でなんとなく気になっていた言葉たちを
思い起こしてみました。すると、

サインコサイン・タンジェント
(数学ぎらいでもこのフレーズはなんか好き)

ありをりはべり・いまそかり
(ラ変。「いまそかり」は覚えた割に出てきたことないけど)

墾田永年・私財法
(ちょっと字余りだけど、まあ許容範囲)

自薦他薦は・問いません
(七五調な上に「せん」で韻を踏んでる)

スリジャヤワルダナ・プラコッテ
(スリランカの首都。長いのにすぐ覚えた。これも字余りだが)

おでかけですか・レレレのレ
(ところで後期のバカボンはかなり実験的で面白いですよね)

と、これはほんの六例ですが、
じつは七五調になってるフレーズがあるわあるわ。
このリズムが持ちつづける変なパワーを確認できたのでした。

ぼくは当時学内で雑誌(くだらない系)をつくるサークルにいて、
これをネタに、七五調フル活用術の記事を書いたりしました。
履歴書を七五調で書くと面接官の琴線に触れるので受かりやすいぞ!とか。
その場合の出身小学校としておすすめなのは
「かもめ第三・小学校」(カツオの学校)です。

・・・というわけで一応、言葉に関する話題から入ってみました。
越澤くんから引き継いだ、電通の中里です。
書くコピーはあんまり七五調じゃありません。
よろしくお願いします。

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