ライフ・サーフィン
2004年1月21日、早朝。ボクは都築インター入口で、ちょうど昇ってきた朝日を浴びた途端、全身にエネルギーが漲り、ハンドルを握ったまま動けなくなった。誇張じゃない、ちょっとした刺激でも普段の数倍に感じてしまう、「いっちゃった人」になった。その日から2週間、ほとんど躁状態で眠れず、いろんなことが同時に頭に浮かんで収拾つかないまま、ずっと喋り続け、本人は至ってハッピーだが周囲は大迷惑な、スキゾフレニー状態になった。
当時、TOWN&COUNTRY(タウカン)というサーフ・ブランドの仕事があり、それをロボットのディレクター・守本亨さんと始めていた。彼は窮地に追い込まれても、常にポジティブ且つユニーク、強烈なバイタリティで状況を打開しようと力になってくれた。グロッキーだったボクはそのプラス・エネルギーをモロに被爆し、なぜか都築インターで目にした太陽が引き金で、思わず「失禁&脱糞」してしまったようだ。(ちゃんと説明になってるか心配)そうして書いた、これ、脱糞コピー。
「開いてるひと、閉じてるひと」
陰陽(インヤン/中国の陰陽説)マークが入ったタウカンのスピリットを、人間のアンビバレントな精神状態として捉えて、全肯定する。まさにこの時の自分のことだ。(陰陽マークとは、ペイズリー柄が二つ重なった様な形で、山手線とその真ん中を波線状に走る中央線の形も、フカンから見ると、陰陽マークに準えてデザインされたらしい)
いい波求めて、東京に出てきてもう2年が経っていた。またスバラシイ人と出会って、また助けられた。でもいい仕事を振り返って、誰かの顔も思い浮かべることができるのは、幸せだなぁと。
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