リレーコラムについて

大阪在住愛知県民 エピソード1

伊藤久之

こんにちは。アップデートが遅くなりました。
メールをくださった方々、ありがとうございました。ビールは必ず!

最近、久しぶりに愛知県の会社の仕事に関わることになったので、
今日から2回、表題のタイトルで書きます。

僕は愛知県で生まれて、育って、働いていました。
しかし27歳の春、もっといい仕事がしたくて
大阪の会社に転職しました。

ギトギトの野望を胸に秘め、勇んで新会社に出勤した僕でしたが、
初日からヘロヘロになってる自分がいました。

仕事では、1分程度のいい加減なオリエンを聞かされて、
いきなりブレストに入れられて、発言できないでいると
「このままじゃ試用期間内でクビやぞ〜」と上司に責められる。
仕事の合間には、初対面の人に
彼女はどないとか、風俗は好きかとか、たぶん愛知県民なら
親しくなってからしか聞かないような質問の集中砲火。
大阪の話しコミュニケーションの、速さと濃さに当てられたのです。

3ヶ月ほど経ったころには、疲れてプチ鬱になってました。
山崎くんの紹介にあった、クリスマスの夜に婚約者に
振られたのもこの時期です。
もう無理、やめよう、と決心して
僕は上司にその旨を伝えました。

「すいません、もう僕やめたいんです」
「え〜っ、なにか気にいらんことでもあるんか?」
「いや、僕には無理かと・・・」
「何でや、キミは何の問題もあらへんがな」
「でも、今月でクビだと・・・」
「アホ、あんなもんゆーてるだけや。
 よし、社長から採用証明書もらったる、だから辞めんな!」
「???」

しかも後から知ったのですが、ちなみにこの会社には、
採用証明書なんてものは存在しなかったそうです。
僕のために、上司が社長に頼んでつくってくれたそうです。

大阪のしゃべりって、気持ちとか本音とかを
加熱したりスパイスを加えたりして、
調理されたカタチでアウトプットになってるのかもなー。
だから面白いのかなー。
愛知県民のしゃべりの間合いとは違うなー、と感じたものです。

そんなこんなで、やがて僕は大阪が好きになり、
心が落ち着く場所になっていくのですが・・・。
数年後、再び愛知の地に立った時、
こんどは愛知県に途方もない違和感を感じることになるのでした。
(つづきます)

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