社会や世界を、変えていく人たち。
白土謙二
いま、CSR(企業の社会的責任)について、
世界の統一的な基準を作ろうという動きが、進んでいます。
その内容の詰めを、欧州と日本の代表が行っていた時、
議論になった言葉の一つに、「コミュニケーション」がありました。
日本の代表は、社会をより良く変えていくためには、
人々を啓発するコミュニケーションこそが大切だと、主張しました。
これに対して、欧州の代表が強く主張したのは、
環境や社会についての啓発が必要なのは当たり前だ、
いまは、それが人々の実際の意味ある行動を、
どれだけ引き出せたか?それこそが、重要なのだと主張しました。
ここでも、日本人の危機感と、
北極の氷が冬なのに溶けていく現実をつきつけられた
欧米人の危機感には、深さに相当の開きが生まれているようです。
昨年から、多くのメディアが自ら
環境宣言をされるケースを多く見かけるようになってきました。
自らが発信する情報やメッセージが、発信だけにとどまらず、
どれだけ社会や人々の暮らし方を、実際に
環境により良い方向に、変化させていく力になりうるのか。
メディアや、私たちも含めた制作者たちの、
見識や価値観が、真に問われる時代が始まったようです。
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