リレーコラムについて

頭の毛と陰の毛

篠原誠

昨日の夜、とゆうか正確にいうと今日の早朝、
炭でできたシャンプーを使ったのですが、
というのも、最近、急に頭頂部の髪の毛が薄くなってきたように
自覚しまして、急といっても、昨年くらいからの
シノハラの3大トピックのひとつでして。

あれ、ちょっとおかしいな、とおもいだしたのは、
ヘッドホンですね。はい。ヘッドホンをしたときに、
今までなら、ふわっというカンジで頭にのっていたのが、
明らかに、カツンッと音がしたわけです。
これ、ふわっなら、フィットするのですが、
カツンッとくると、これ、安定しません。
えの部分というか、あのアールの部分が、前へ後へとこれ、
ずれるわけです。今までなら、ヘッドバッキングしても、
大丈夫だったヘッドホンが、もうヘッドバッキング禁止令に
なってしまうわけです。なぬ?とくるわけです。

これが、初なぬ?だったわけですが、
次になぬ?が訪れたのはハワイでして、撮影に
ハワイにいっておりまして、まあ、気持ちのいい日差し、
乾燥した風、撮影地も公園でしたので、気持ちのいい緑。
もう、これはキングオブロケだったわけです、はい。
撮影も順調にすすみ、さてさて、ホテルに帰って
シャワーでも浴びておりましたら、
痛い!
頭頂部に痛みが走ったわけです。もう、おわかりですね。
そうです、薄くなった部分だけ、これ、日焼けしているわけです。
かつてより、下ぶくれの顔のせいで、
かぶり物が似合わないランキングにランクインしておりました
小生は、真夏だろうが海だろうが、基本、帽子はかぶらない主義でして、
でも、だからといって、何か困ったこともなかったのですが、
今回の、この痛み。これが、2度目のなぬ?でした。

周りの人にも、「これ薄くない?」と確認すると、
「そんなことないっすよ。」とやさしいお言葉、
しかし、山本渉という、ある意味正直な小悪魔に聞いてみると、
「あ、うすいっすね。」
こら、おれ先輩だぞ!!!といいそうになるぐらい、
あっさり、肯定してくれました。

いやはや、ハゲ話はそんな重要ではないのですが、
どうしても、あつくなってしまいます。このセンシティブな話には。
やっと、ある意味で、正しい育毛剤のラジオCMとか書けそうです。

で、ハゲ話はそれくらいで、とにかく、炭のシャンプーを
使うにあたりまして、僕が人生をかけてまだ、答えを出せないでいる
お風呂で、どこから洗うか議論が、また再燃したわけです。

普段、私は髭を剃り、顔を洗い、身体を洗って、最後に頭なわけです。
この順番のデメリットについては理解しています。
せっかくキレイになった身体に、頭を洗った汚いお湯が
かかるではないかと。

その理論に基づくと、もうこれは、上から順番に洗うのが正しい。
となるわけでして、かくいうわたくしも、そのいう時代ございました。
しかし、いざ、その洗い方をしてみると、せっかくリンスした
髪の毛に洗顔料がついてしまい、生え際だけ、キュッキュッキュって
いう石けんで頭洗ったときのように、なってしまうわけです。

もちろん、それに対するソリューションございます。
シャンプーから洗顔に入り、また、リンスに戻るという
トリッキーな方法です。しかし、今度は、せっかく洗った顔に、
リンスがつくという、もう、これは、諸行無常なわけです。
また、頭を先に洗ってしまうと、わたくしだけかもしれませんが、
身体を洗ったいる間に、なんだか、頭が汚くなっていくカンジが
しまして、また頭を洗いたくなるのですね。それに、
頭が冷えまして、なんだか、風邪をひくようなカンジが
するのです。

ということで、冒頭申し上げました順番におちついていたわけですが、
炭のシャンプーという、これまた、身体を汚しそうな
イメージのシャンプーを使うに至って、問題が表面化したのであります。

そんなことを考えながら、今朝お風呂に入ってました。
本当に、答えのない問題ってたくさんあるんですよね。
しかし、答えのない問題に自分として、答えを出していかなければな、
と、強く思ったわけです。というのも、実は本日、誕生日でして、
また、ひとつすごくなったわけなんです。僕。

湯船につかって、自分のふぐりを見ながら、答えをだすぞ、
そう決意しました。
そこで早速、僕が、ここ5年ほど、
ずっと答えを探し続けて見つからない問題があります。

自殺です。

公共広告機構のCMを企画しようと思い立ちまして、
日本で毎日約100人ペースで自殺している人がいることを
知りました。これ、100人死亡なんて、事故が毎日
起こっているようなもんだと考えると、すごいこと。
行方不明者はカウントされていないので、それを入れたら、
もっとたくさんの人が、自らの命をたっているわけです。
こうしている間も。

世界でナンバーワンです。悲しい。

何故、日本が?
その理由として、宗教観とか、切腹にはじまる潔さとか、
よくあげられますが、僕にとっての課題は、もし自分の近くに
そういう自殺とういものに、片足を突っ込もうとしている人に
何をすれば、自殺させずにすむかということ。

自殺が悪いことぐらい、誰でもわかっているし、
自殺に対する恐怖だって、誰でもあるはず。なのに、
すごい数の人が踏み切っている。
どうして止められないのか、踏みとどめられないのか、
もし、親友がそういう気分のとき、僕に何ができるのか。

数日前テレビをつけたら、NHK教育で倒産して自殺を
しようとしている人々に呼びかけるカタチで、
ある男の人が、カメラに向かって、語っている番組を
やっていました。不景気からくる会社の倒産、自殺、
そういう人たちだけに向かって、テレビで勇気づけていました。
「あなただけが悪いわけじゃない。」
「自殺したら、あかん」
そんなことを、ずっといっている番組。NHKでしか、
成立しない番組。でも、もしかしたら、これはひとつの
挑戦かもしれない。もしかしたら、この番組を見て、
踏みとどまる人がいるかもしれない。

もっと、もっと、いろんなテレビ局で、定期的に、
テレビの向こうの、今、正に、自殺を考えている人だけの
ための番組があってもいい、きがしました。
自殺を何度かした人、踏みとどまった人、
最悪の状態を乗り越えた人、楽観的な人、様々な人が、
語りかけたなら、もしかしたら、踏みとどめられるかもしれない。
もちろん、何の役にもたたないかもしれないが。
でも、やらないより、いい。
でも、それは僕のできることじゃない。
僕個人として、隣人にできることが
何なのかという、答えにはならない。

自分の悩みの解決法はある。自分にこう問いかける。

1. 今の悩みは3年後は忘れている。
  事実、3年前の悩みを思い出せないだろ。
2. そんなことで、悩んでいると今頃神様が、笑ってる。 
こいつ、もっと悩ませてやれって。
3. 悩んでも解決しないことを悩んでも、時間の無駄じゃね。
おいしいもん食べるか、セックスしたら?

こう問いかけると、解決はしないけど、楽になる。
まあ、楽観主義たれってことだけど。
あるお笑いタレントのギャグで
「前向きすぎて、死んだ奴はいない!」
というのが、あって、本当に、その通りだな。
と思ったのを思いだす。

ああ、結局、答えはでない。のぼせてきた。

そんな風に、誕生日一日目、徒然なるままに
長風呂をしておりまして、目を開けて、もう一度
湯船に浮かぶ我がふぐりをながめる。

ゆら〜りゆら〜り

そこのひときわ長い毛を発見。
君のせいで、僕の頭頂部は薄くなっているのだね。

そう語りかけてみましたとさ。

今日の教訓
「長湯をしすぎると、また頭を洗いたくなる。」

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