なとね
関西電通の張間純一と申します。
はじめまして。
生まれは宝塚で、育ちは川西で、中学高校は高槻に通い、
今は西宮に住んで、梅田に通勤しています。
つまり兵庫と大阪の県境付近で人生の大半をすごしてきました。
じゃあ関西から出たことがないのかというとそんなことはなくって、
大学生と会社に入ってすぐのころは東京に住んでいました。
その大学生になりたて、東京に出たてくらいのときの話です。
—–
関西弁をしゃべる人が東京に移住したときに直面するのが言葉の問題です。
関西弁を貫き通すか、東京弁をマスターするか。
今でも悩む人いるんですかね?
当時のぼくにとってはけっこう大きな問題でした。
ぼくは関西弁が好きだったのと、
帰省したときに「お前トーキョーに魂売ったやろ」とか言われるのがいやだったので、
ぜったい東京弁は話すまい、と思っていたのですが、
2ヶ月もすると上京してきた他の人々がしだいに流暢な東京弁を話すようになり、
ぼくもうつってしまうんじゃないかと恐怖していました。
そんなある日、不思議なことに気がつきました。
イントネーションは変わらないのに、語尾だけかわっていたのです。
いままで「な」で終わっていたところが「ね」になっていました。
たとえば、「そうやんな〜」と言うべきところが「そうやんね〜」というように。
また、場合によっては「や」や「で」が「よ」に置きかわっていました。
・さっきから言うとるんや → さっきから言うとるんよ
・それ読んだことあるで → それ読んだことあるよ
・こまったな → こまったね
・そんなことすんなや → そんなことすんなよ
・なんでやねん → ねんよよねん
書くとちょっと印象が柔らかくなっているのがわかるでしょうか。
東京に出てすぐのころ、ぼくは割ときつい関西人と思われていたのですが、
この変化のあと急速に友達がふえました。
どうしてこんなことが起きたのかよくわからないのですが、
この自分のしゃべり言葉を自分で聞いて自分に影響があったのか、
どんどん性格が柔らかくなっていったような気がします。
ちょっと自分の性格が自分でもきつすぎると思われている方は、
言葉遣いをほんのちょっとだけでも柔らかくすると、
それに性格がついてくるかもしれませんよ。
関西に帰ってからもこの言葉遣いはなおらなくて、
ぼくの関西弁がいまでもちょっと変なのはこういうわけなんよ。
—–
バトンをまわしてくれたI&S BBDOの榎本さんとは
思いもかけないところでよくお会いするのですが、
いつもにこやかにどっしりとしていてなんか上司みたいだなあ、と思っていたら、
あれは店長の器だったんですね。
さて、初日から出遅れてしまいましたが、
今週一週間よろしくおねがいします。
今週のりきれば、このリレーコラムも夏休みだそうです。
はげましや苦情はコチラまで
→ jun.harima@dentsu.co.jp
2291 | 2008.08.10 | 本文と関係ありませんがボルダリングと自転車が趣味です |
2290 | 2008.08.09 | ぼくがコピーライターになったわけ |
2289 | 2008.08.08 | オリンピック |
2288 | 2008.08.07 | 刃物ヶ崎山とコピーライター |
2287 | 2008.08.07 | 無意識となんまいだ |