ハッピーエンド
不謹慎かもしれませんが、
大往生を遂げられた方のお葬式に
出席するのが嫌いじゃないです。
若くして亡くなれた方の無念や
その家族の方々のやり場のない悲しみとは異なる、
ある種のほのぼのとした、
「しかしまあ、あいつもよく生きたね」的な空気が
そこはかとなく感じられるからです。
そしてまた、今を生きる私たちには、
生の有限性を思い知るこれ以上ない機会だったりします。
お葬式に出た後に、
自分の生きかたはこれでいいのかな、
なんて思うあの清潔な時間もこれまたなかなか
ほかにはない貴重なものだと思うのです。
人生にハッピーエンドがあるとして。
大往生された方々のあの静かで平和なお葬式が、
まさしくそれにあたるんじゃないでしょうか。
四辺に薫風を感じる春の午後に、
ふとそんなことを思ったのでした。
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博報堂の原智史です。
あなたの心に死ぬまで残る。
そんな言葉をたったひとつでも残せたなら。
SATOSHI.HARA @hakuhodo.co.jp
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