メモしておきたいEnteritis。
『豚インフルエンザ、要注意。』
という内容の一斉メールが、今日、社員に届きました。
メキシコ方面への出張は当面禁止、とのこと。
でも僕は、別に病気が流行してなくても、
海外に行けばほぼ100%体調をこわします。
カンボジアとスロヴェニアで食中毒。
バリ島とポルトガルでは発熱。
でも、いちばん泣きそうだったのは、
パリでかかったウイルス性腸炎。
あれは学生時代。
大はしゃぎで登ったエッフェル塔から
降りてきたその瞬間、
ハリネズミが暴れているかのような激しい腹痛が。
3日間、吐き気と下痢で宿から
一歩も出られませんでした。
ひとり旅行だし、安宿に泊まっていたから
英語の分かる従業員もいない。孤独と不安と。
「つらいよね。おなか痛いよね。」と
共感してくれる人がいるだけで、
人がどれだけ救われているのか。
僕はそのとき、痛感しました。
で、少し元気が出た3日目の夜。
街へ出て英語の話せる人を見つけ、
病院へ連れて行ってもらい、
なんとかドクターに会うことができました。
ミスタービーン似の彼は言います。
「欧米人と日本人のお腹はちょっと違う。
でも、キミはラッキーだ。
僕は、日本人のことを良く知っているから。」
あぁ救われた、そう安堵した瞬間でした。
「アチョーッ!」
満面の笑みに、カンフーのポーズ。
ドクター、そいつは日本人じゃないよ。
******
今年、カンヌ国際広告祭に行くことになり、
とあるプロデューサーに上記の話をしたところ、
彼女もしょっちゅう腸炎になるそうで、
そんな時のために色んな言語で「腸炎」と書かれた
メモを海外には持っていくのだそうです。早速マネします。
腸炎= Enteritis
細田高広
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