リレーコラムについて

田舎者、想う

荒木俊哉

荒木俊哉です。
漫画喫茶で書いてます。
私の住んでいる町でただ一軒の漫画喫茶です。
なぜかハワイの民芸品がいたるところに置かれている漫画喫茶です。
だけどオススメのメニューは「たこ焼き290円」の漫画喫茶です。
今のところ、お客は、私と20歳くらいのハーフの女の子だけです。
(オープン席のため目視できる範囲で)
先ほどから意識して仕方ありません。

で、なぜ漫画喫茶かというと、最近引越しをしまして、
自宅にはパソコンはおろかTVさえない、
なんとも切ない暮らしを強いられているからなのです。
引越しをしてもう1ヶ月近くたちますが、
いまだに未開封のダンボール箱が20ほど積まれています。
屋根つきダンボールハウス、と言ったほうが近いかもしれません。

ここからが本題なんですけど、
実はつい先日まで、私の愛すべき新居でちょっとした事件が起こっておりました。

ある日、仕事を終えてマンションに帰ると、オートロックの自動ドアに
会社で見慣れたA4の白い紙がガムテープで張られていたのですね。
で、そこに、パワーポイントの達筆なゴシック体で一言だけ書かれたメッセージが。

「早朝から変な音を出し続けないでください。寝られません。」

こいつは困ったマンションに引っ越してきたなぁ…と落ち込みまして。
しかも、誰に対してお怒りになっていらっしゃるのかさっぱりわかりませんし。
結局その日は、行きたいトイレも我慢して寝たわけです。(水を流す音さえ気になって)

で、そんなこともついつい忘れて次の日家に帰ると、
自動ドアに張られたコピー用紙が増えてるじゃないか(!)
もうここからは詳しく説明しませんが、以下、ほぼ毎日更新され続けたメッセージ↓

「#306じゃない!」

「お前 間違った人を非難している。断りなしに私のドアに紙を張り付けた」

「いい加減にしてください。うちの子どもが怖がっています。」

「本当に#306じゃない!私も騒音に困っています」

「お前は嘘をついている。すぐに謝罪しろ」

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宮崎から東京に出てきて10年がたちました。
こっちで生活をするようになって、ふと感じること。

都会は、人の距離は近いけど、心の距離は遠い。
田舎は、人の距離は遠いけど、心の距離は近い。

そんなことを書いてるうちに、2席となりに座っていた
ハーフの女の子がいなくなってしまったので、
私もそろそろ帰ろうかと思います。

今日はこんなところで。

NO
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