リレーコラムについて

見つからない、という才能。

中川真仁

あれは4年前の夏。
ぼくは日本一を目指したことがある。

それは、「第二回全日本かくれんぼ大会」
大会参加者は23チーム。総勢115人で争われたこの大会。
簡単にルール説明をしておくと…
5人1チームで、鬼が1人。かくれる人が4人。
鬼は他チームの人をみつける度に、1点がチームに加算。
かくれる人は、それぞれ 4点、3点、2点、1点の持ち点があり、
見つかると、その持ち点分が減点。最終的に合計得点で争われます。
かくれる場所は、林のひと区画です。

朝から開会式があり、町長があいさつ。
この町長、かくれん坊将軍と呼ばれていて、ありがたいお言葉を頂いた。
午前中に予選(40分)、午後に決勝(1時間)があり、
優勝チームには、トロフィーと但馬牛一頭分が贈られる。

結果から行くと、惨敗。しかも予選を最下位で終え、
決勝のスタッフに配置されるという仕打ち。
ええ、すんません。ナメてましたよ。かなりの勢いで。
僕は隠れる人だったのだけれど、開始二分で見つかるという結果に。
体力だけでどうにかなる、と思っていました。
以下に、敗因(言い訳)を分析し、挙げてみる。

・チーム全員下痢。
前の日から乗り込んだわがチーム。温泉につかって、すっかり宴会ムード。
缶ビールだけでは足りず、部屋の瓶ビールに手を出し飲み尽くす。
隠れる前から、腹の痛みの話で持ち切りに。勝てるはずがない。
鬼との戦いと、腹との戦いに敗北。

・プロの出現。
大人のかくれんぼサークルみたいな人たちも参加していた。
僕らはジーンズに長袖シャツなのに、彼らはばっちり迷彩。
穴掘ったりしてるし。マイ草を持参してるし。
もうこれは、かくれんぼではない。

普段から隠れてばかりいるような奴らに勝てるはずがない。

・チーム名
敗因の90%はここにある、と個人的には思っている。
だってチーム名が「神出鬼没」。

これってよくよく考えたら隠れきれていない。

まあ、何を言いたかったかというと、
ネーミングって大事だなという話、か。

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