忘れられない言葉
僕がまだ小さかったときのことです。
たぶん小学生になるかならないか。
家の近くの草っ原で遊んでいたときにうんこを踏みました。
お気に入りの靴を履いていたこともあり、
悲しくて泣きじゃくりました。
そのとき5歳年上の兄といっしょにいたのですが、
泣きやまない僕に対し、しばらく考えた後こう言いました。
「いいか、ただし、
おれたちはうんこを踏んでもいいように、
靴を履いているんだ」
名コピーだと思います。
靴の役割に新たな光をあてながら、
かつ、素足で踏んだのに比べたらなんてことないぞ
ということをお説教ではなく暗に伝えています。
現に僕はこの一言で悲しみがずいぶん減り、
落ち着くことができました。
言葉によるソリューションとはこういうことだと思います。
それ以後、今に至るまで、
毎年1、2回はこの言葉に救われます。
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昨日のコラムで
次書いていただける方を募集しましたが、
勝手なお願いだったかもしれません。
でも、もし、万が一、ちらっとでも、引き継いでもいいかな
という思いが心をよぎった(僕と面識のない)方、
いらっしゃいましたらぜひご連絡をください。
tadashi.nakamura@dentsu.co.jp